ひつじのショーンと仲間たちが暮らす牧場は、ハロウィンの準備まっさかり。ある日、牧場主がひつじたちの大切なかぼちゃ畑をめちゃくちゃにしてしまったから、さあ大変! 問題を解決しようとショーンが謎の薬を開発したことで、事態はますます大騒動に。牧場主が行方不明になり、なんと、もじゃもじゃの怪物まで現れてーー。はたしてショーンたちは、牧場主を見つけ出し、牧場を守ることができるのか!?
ストップモーション技術を用いたクレイ・アニメーションの長い伝統を持ち、世界中で常に高い評価を獲得してきたアードマン・アニメーションズ。その記念すべき50周年に、あのひつじたちが長編映画になって帰ってきた。これまでになかった”ホラー”のテイストを加えた劇場版長編アニメーション・シリーズ第3弾『映画 ひつじのショーン かぼちゃ畑の怪物 !』がいよいよ公開される。
予告編制作会社バカ・ザ・バッカ代表の池ノ辺直子が映画大好きな業界の人たちと語り合う『映画は愛よ!』、今回は、『ひつじのショーン かぼちゃ畑の怪物 !』のスティーブ・コックス監督とマシュー・ウォーカー監督に、本作品や映画への思いなどを伺いました。

仕事はきっちりフィフティ・フィフティで
池ノ辺 『ひつじのショーン かぼちゃ畑の怪物 !』日本版の予告編を制作させていただいたんですが、すごく面白くてワクワクしながら拝見しました。
コックス ありがとうございます。僕らもあの予告編はすごく気に入ってます。
池ノ辺 この作品は、スティーブ・コックス監督、マシュー・ウォーカー監督のおふたりで監督されたと聞いたのですが、アイデア出しや演出ではどういうチームワークで進められたんですか? 方向性の違いなどで喧嘩したりということはなかったんですか。
コックス 僕らは一度も喧嘩したことはないですよ(笑)。
ウォーカー 今のところはね(笑)。

コックス 実際、僕たちはすごく気が合うんですよ。だから、いいパートナーシップを築いていると思います。仕事については、きっちりフィフティ・フィフティで分けています。制作を始める際は最初に、脚本家たちと僕らとで一つの部屋に入って、その中で自由にアイデアを出し合っていきます。お互いに気兼ねなく自由に言い合えるような感じでね。そこで誰かのアイデアがいいとなったら、それを取り入れていく。そんな感じで映画のストーリーが出来ていきます。
アニメーション映画、特にアードマンの作品は共同監督が多いのですけど、それはとにかく物理的な仕事量がめちゃくちゃ多いからなんです。大体のストーリーが決まった後、絵コンテを作る作業、編集、撮影現場での作業と続くわけですが、ここでまさにふたりの監督が必要とされます。

池ノ辺 フィフティ・フィフティというのはどうやって担当する箇所を分けるんですか。
コックス 大体24のシークエンスにして、12ずつ担当します。その際に、どのシークエンスをどちらが担当するかで、ちょっと取り合いになったりもしますけれど(笑)。そこからそれぞれが担当する分を持ち帰って、編集者と一緒に絵コンテ作りから始まる一連の作業に入っていきます。
といっても、連絡は常に取り合っていて、お互いの作業の状況は把握しながら進めています。各シークエンスがアニマティック(動く絵コンテのようなもの)になったら撮影スタジオに入り、アニメーションのコマ撮り、演出、照明、セットの設営などをやって仕上げていきます。最終的には、映画全体が一つのまとまりになるように最後の編集作業をふたりで一緒に行い、作品を完成させます。
ウォーカー そうやって常に隣り合って、別々のアニメーターたちとそれぞれのシークエンスに取り組んでいるわけです。難しいことといえば、「誰がどのシークエンスを担当するか」を決めることですね。僕たちはふたりとも全部やりたいと思っていますから(笑)。それでも、若干の妥協はありましたが、結果的には自分たちがやりたいところを担当できて、満足しています。
