Oct 22, 2026 interview

スティーブ・コックス監督 & マシュー・ウォーカー監督が語る 「人形に残った指紋こそ、僕らの誇り」ーー アードマンのものづくりと作品作りの醍醐味 『映画 ひつじのショーン かぼちゃ畑の怪物 !』

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指紋さえ見える、そうした手作り感こそが誇り

池ノ辺 今や世界は、AIや3DCGといったデジタルの流れにあります。そうした中にあって、ものすごく大変な手作業になるクレイ・アニメーションにこだわる。それはどうしてですか。

ウォーカー アードマンのストップモーション・アニメーションが大好きだったんです。そもそもこの世界に入ったきっかけが、『ウォレスとグルミット』でした。ストップモーションの大きな魅力の一つは、その手作り感にあると思います。そして人形とかセットとかが、実際に存在するものであるということ。確かに、そこからアニメーションにしていくには信じられないほどの労力と時間がかかります。でもそうやって費やしたものがスクリーンにしっかりと反映されていると思いますし、まさにそこがアードマンの職人技、誇りでもあります。

ですから、洗練されすぎてCGのように見せる、ということはありません。制作の過程が伝わり、それこそパペットに残った指紋さえ見える、そうした手作り感こそが、アードマンの誇りであり伝統である。そして、僕らもそれが大好きなんです。観ている皆さんにも「ああ、これはアーティストたちが自分たちの手で作った作品なんだな」と感じてもらえるような作品になっていると思います。

コックス アニメーションの制作というのは根気のいる大変な作業です。美しいセットの中で、一日中人形と向き合って、一コマ一コマを作り上げていく。だけど、それはアニメーターにとっては、楽しい作業なんですよ。画家が絵を描くのもそうですよね。素晴らしい絵を1枚仕上げるのに何ヶ月もかかります。でも画家はその時間を楽しんでいると思います。僕らも同じなんです。そういう創る喜びや楽しさを、スクリーンを通じて皆さんに届けることができたら嬉しいですね。

池ノ辺 今回の映画でも、それは届いていました。

コックス ありがとうございます。僕らはコメディを第一に考えて作品づくりをしていますが、やっぱりキャラクターそのものが、あたたかく親しみやすく、世界中の誰からも愛されるような、そんな存在であるようにと願っています。

ウォーカー 僕たち自身がショーンたちの大ファンなんです。ふたりとも大ファンとしてこの映画の制作に参加したので、それ自体が本当に嬉しいことでした。