May 20, 2018 interview

大泉洋、小松菜奈に“可愛さ”で張り合う! 『恋は雨上がりのように』爆笑対談

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“原作の台詞は一言一句変えないで欲しい”という要望に…?

 

──永井監督の現場はいかがでしたか?

小松 物腰が柔らかくて優しくて、役者に寄り添ってくださる部分もあるんですけど、ハッキリと「それは違う」とおっしゃる時もあって、とても分かりやすい演出をしてくださいました。役を理解する上で悩んだ時に監督に相談すると、「その気持ちわかる。俺も理解できないんだよね」と共感して、私が気持ちを作れるまで待ってくださいました。

大泉 どんな芝居をしたら良いかをきちんと伝えてくれる監督でした。時には「観客にこう見せたいから、こう演じてほしい」と演出なさることもあって、僕は分かりやすかったですね。それにコメディセンスも抜群で、間も上手いし、監督を信頼してやっていれば面白くなるなと安心して演じてました。ただ、「原作の台詞は一言一句変えないで欲しい」と監督からリクエストがあって、あれはなくても良かったんじゃないかと思ってます(笑)。“です”が“だ”になっただけでNGになったんですけど、どんなコアな原作ファンも全てのセリフの語尾まで覚えてませんから(笑)!もしまた原作もので永井監督とご一緒する時があれば「語尾はいいよね?」って戦おうと思ってます(笑)。

 

 

「心情を一緒に辿ってくださった」(小松)、「逃げなかったからすごい」(大泉)、共演シーンを述懐

 

──初共演となるお二人ですが、お互いの印象をお聞かせいただけますか?

小松 大泉さんとは以前からご一緒したかったので、この作品で共演が決まってから撮影をすごく楽しみにしていました。私の家族も全員、大泉さんのことが大好きで、母に大泉さんと共演すると報告した時は「すごく楽しみ!」って喜んでくれて。

大泉 嬉しいこと言ってくれるねぇ。小松さんはね、嫌なところが見つからないんです。とにかく素敵な方で、彼女を見てると頑張らなきゃと思わされるというか。私なんてボヤいてばかりでしたから。映画の設定は夏なんですけど、冬に撮ってたから寒いんですよ!でも、小松さんは一切ボヤかない。「寒くない?大丈夫?」って聞いても、「寒くないです」と言って、常に明るくて前向き。雨の中でのあきらの告白シーンも、大変そうなのにキャッキャ言いながら楽しそうにしてて、内心「この子はちょっとおかしいのかな?」なんて思いましたから(笑)。おかげで楽しい現場でした。

 

 

小松 大泉さんも気さくで面白くて、常に現場を明るく盛り上げてくだいました。最初は「若い子ばかりの現場で、僕、大丈夫かな?」と不安そうにされてましたけど、年齢差は感じなかったですし、一緒にいてすごく心地良かったです。みんな「大泉さん、大泉さん」って集まってきて、大泉さんの話を楽しそうに聞いていたのが印象的でした。

大泉 最初は最低最悪の状況を想定して現場にいきますから、万が一浮いてしまったとしても、予想通りだったとそこまで落ち込まずに済むんです。たとえば撮影が終わってみんなで食事に行く時も、俺だけはじかれるとか、グループLINEで俺だけ仲間外れにされるとかね(笑)。でもこの現場に意地悪な子は一人もいなくて、みんななんて良い子たちなんだろうと。

 

 

小松 (笑)。大泉さんが現場にいるのといないのとでは雰囲気が全く違っていましたし、休憩中も楽しく盛り上げてくださる方はなかなかいないので、改めて素敵な方だなと思いました。あと、店長が風邪を引いてあきらが家に行くシーンで、台詞がどうしても腑に落ちないことがあって、その感情まで持っていくのにすごく時間が掛かってしまったんです。でもその時に、大泉さんがあきらの心情や意図を一緒に辿ってくださったんです。それで気持ちを切り替えて頑張ろうと思えたので、なんて優しい方なんだと感動しました。

大泉 いやいや、僕がどうのというよりも、小松さんが逃げなかったからすごいなと。この若さでああいう難しいシーンの撮影があったら、絶対に誰だって逃げ出したくなりますよ。それなのにとんでもないウルトラCの芝居を出そうとしてましたし、ちゃんと素敵なウルトラCをスクリーンに残してますから。小松さんは強い人ですよ。