Jun 11, 2026 interview

デジタル全盛の中、フィルム撮影と上映が行われた『アン・リー/はじまりの物語』ーー日本最古の映画字幕制作会社 日本シネアーツ社に聞く"フィルム作品での字幕制作の現在地"

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日本独自の字幕の歴史

池ノ辺 この「パチ」の技術っていうのは日本だけなんでしょうか。日本では字幕スーパーの映画が多いですけど、他の国は吹き替えであることが多いって聞きます。今回の作品もプリントフィルムで公開するところは字幕無しでしょうし。そもそも映画で字幕が発達したところって日本以外にあるのかな。

斎藤 インドは字幕があると聞いたことがあります。あの国は多言語だから、その分字幕の分量も多い。

池ノ辺 日本で字幕が発達したのって、俳優さんの声も含めて演技だという意識があるかもしれないですね。吹き替えになるとどうしても印象が違ってしまう。あと、字幕の話でいうと昔は字幕は縦に入っていましたよね。それも対応していたんですか。

斎藤 普通にやっていました。

仁村 今回もラストのクレジットが流れる時には縦に入っています。

池ノ辺 いつから下になったのかなと思って。

斎藤 昔の劇場で今ほど傾斜がきちんとついていなかった時には、下に字幕があると前の人の頭で隠れてしまうということがあったようです。劇場の傾斜が急になったことで、下に入れる方がいいとなったのかもしれないですね。横書きの方が読みやすいし文字数も入りますから。

仁村 数字とかカタカナ文字も横の方が入れやすいし読みやすいですよね。

池ノ辺 私は、VHSが普及した時に、下に横組で入っていたので、その辺りの時期が転換点だったんじゃないかとみていました。