Jun 24, 2022 interview

栗山千明インタビュー 『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成』には泣けるくらい愛が詰まっている

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アームストロング少将の横顔

―― 「最後の錬成」の栗山さん、もう完全にオリヴィエでしたね。ビジュアルからセリフまで再現度がすごかったです

他の方のシーンで号泣しちゃって、自分が出てくるシーンになると「ちょっとなぁ」と引いた目で観ていましたが、そう言っていただけるとありがたいです。

―― 原作がすごい好きなんだなって伝わりました。

好きだからこそ、自分ではもっとこうできたんじゃないかっていう、厳しい目を向けています。ですが、そう言っていただけると、精一杯やったかなと思います。「もうちょっと身長があったらな」とかいろいろ思いましたけどね(笑)。

―― 完成披露試写会での舞台挨拶で、役作りにいろいろと工夫されたとうかがいました

オリヴィエってグラマラスなイメージじゃないですか。ちょっと肉感的にするために、いろいろと衣装の中に詰め物をしました。

―― オリヴィエの衣装といえば軍服、とてもお似合いでしたね。袖を通してみていかがでしたか?

時期的な問題ですごく暑かったです(笑)。撮影が秋から始まったんですが、まだ暑くて。北を守るブリッグズですから、コートを着るバージョンもあって、本当に暑かったです。そして重い。ちょっと肩が抜けるんじゃないかって思うくらいでした(笑)。

―― 横顔からの流し目と唇も印象的でした。あの唇もなにか工夫されたんですか?

そうですね、私もあのぷるっとした唇のイメージがすごくあって、リップペンで大きめに描いてもらいました。特に指示があったわけではないですが、メイクさんと話していて自然と「ですよね?」みたいな感じで、あの唇になりました。

―― ビジュアル面だけなく、強めのセリフの言い方も素晴らしかったです。「貴様」って呼ばれたいくらいです。

ね(笑)。嬉しいことにドSっぽい役が多くて、私。

―― 「もうダメだな貴様ら」と言って軍司令部の幹部たちを殺すシーンも良かったです。

あそこは大変でした。座った状態で刀を抜くのって意外と難しくて、腰をひねりながら、抜いてるんですよ。その後、右手で刀を持って、左手に拳銃持つから腕がプルプルするし(笑)。ひとつひとつが大変でした。

―― アクションはどれくらいぶりなんですか?

ここまでのアクションは、10年ぶりくらいかな?ちょっとしたアクションは、ドラマでちょこちょこやってるんですけど、映画でいうといつだろう?『劇場版 SPEC』以来かもしれないです。今回は、金髪のウイッグをつけて顔の右側が隠れているんですけど、アクションのときに邪魔でしょうがなかったです。「ああ、オリヴィエはこうやって戦ってるんだ」って思いました。

―― オリヴィエの登場シーンは、ほぼアクションシーンだったので、重い軍服とコートを着て、重い剣を振り回して、バズーカをぶっぱなして大変でしたね。

そうですね、頑張りました(笑)。アクションに関しては、ほぼグリーンバックの撮影でした。だから撮影時はどういう映像になってるんだろう?って思っていました。

―― オリヴィエの弟であるアレックス・ルイ・アームストロング少佐役の山本耕史さんともグリーンバックで一緒にホムンクルスと戦ったわけですね。共演されていかがでしたか?

出演キャストのなかで、1、2を争う実写化が難しい役だと思っていたんですけど、さすがでした。筋肉もそうですし、あのお茶目な感じも再現されていましたね。山本さんご自身もお茶目な方なので、現場でも同じ様に振る舞っていました。