Nov 30, 2023 interview

小沢まゆインタビュー 妻の気持ちが分からない男の自分なりの「愛すること」の物語『ホゾを咬む』

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―― 髙橋監督は、具体的に意図を説明されていたのですか。

はい、言葉で説明してくれます。今まで色々な監督とお仕事をしてきましたがその中でも、結構しっかりと演出をつけられた印象があります。でも『サッドカラー』の時はそんなことはありませんでした。今回の『ホゾを咬む』の【茂木ミツ】という役に関しては、髙橋監督がこだわってキャラクター作りをして下さったのだと思っています。それも印象的でしたし、良い経験となりました。

―― 小沢さんの出演作品を観て思ったのですが、色々な監督が小沢さんをキャスティングすると、毎回、どこか不可思議な雰囲気を持つ女性になっている気がします。『こいびとのみつけかた』(2023)でも彼女の本心がわからないような感じで、でも気になる存在というか。小沢さんはどう思われていますか。

監督はそういうのを求めているのでしょうか、どうなんでしょう‥‥。わかりそうでわからない。掴めそうで掴めないみたいな(笑)。そういうフワッとしたキャラクターに当てはめられる感じなのかもしれませんね。確かにプライベートでも、本心が掴めないと言われたりもします(笑)。

―― でもフワッとは描かれていないと思います。

確かにそうですね(笑)。

―― 私の小沢さんのイメージは、芯は強いんだけどミステリアス。

なるほど、自分では自分のことはよく分からないですね。でも、さとりさんに言ってもらえると、確かに不思議な役どころが多いと思います。

―― 小沢さんは一度俳優業を休まれ、子育てを経て再び俳優という仕事に戻られました。役者という仕事のどこに魅せられているのですか。

私は物心がついた時から役者になりたくて、ずっと目指してきました。子どもを産んで育てている期間は、物理的に役者の仕事が出来なかったので、潔く休もうと思って10年ぐらいお休みをしました。だからお休みをしている間も「絶対にまた役者をやる」と決めて過ごしていました。

どこに魅せられているか?というと、色々な人生を生きられるところだと思います。演じている間は、自分が自分でなくてもよくなる。そういう意味では演じている時は凄く“自由だ”と思います。