2025年アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされ、世界30以上の映画祭で最優秀賞や観客賞を受賞したドキュメンタリー映画『叛逆のサウンドトラック』が、2026年8月7日(金)より全国順次公開される。
1961年2月のある朝、歌手のアビー・リンカーンとドラマーのマックス・ローチは、新たに独立したコンゴの首相パトリス・ルムンバの殺害に抗議するため、国連安全保障理事会に突入した。約60人の抗議者たちが、不意を衝かれた警備員たちにパンチを浴びせ、ピンヒールを叩きつけ、ショックを受けた外交官たちは見守るだけだ‥‥。その瞬間、世界は“脱植民地化”という名の地殻変動に飲み込まれていく。希望と混乱が入り混じる、新しい時代の幕開けだった。この映画で描かれる、尊厳、主権、自由を取り戻そうとする闘いは、より大きなうねりとなって現在進行形のままである。
本作は全編実録映像と音楽で構成されており、登場するのは、ルイ・アームストロング、マルコムX、ディジー・ガレスピー、フルシチョフソ連第一書記、ジョン・コルトレーン、ハマーショルド国連事務総長、フィデル・カストロ、アート・ブレイキー、アイゼンハワー米国大統領、セロニアス・モンク、オーネット・コールマン、ニーナ・シモン、ネールにナセルにスカルノも。伝説的な音楽家、思想家、政治家、軍人、スパイたちが入り乱れる歴史の闇を、ダイナミックな編集とリズム感で暴き出す。




このたび公開された予告映像は、魂の歌とリズムが全編を貫く。冒頭、アビー・リンカーンの事件の前触れを思わせる歌声と共に「ルムンバがコンゴで殺された」というタイトルが出され、マックス・ローチの「語り」のようなドラムの音が響く。ルイ・アームストロングが、独特の深みある声で「俺の罪は肌の色だけ」と歌い、「冷戦下、政治の茶番に利用されたミュージシャンたち」というタイトルの後、ディジー・ガレスピーが刻む軽快なリズムに呼応して、抗議の机をたたくフルシチョフ、ハマーショルド、アイゼンハワーという、茶番劇の主役たちが顔を揃える。
続いて、ガレスビーが「リズムがすべてだ」とミュージシャンの純粋さと矜持を感じさせるコメントをすると、「共産主義者ではない、アフリカ人だ」というコンゴ共和国初代首相ルムンバの声とともに顔が映る。マルコムXの「アメリカ全体が狂っているんだ」のコメントに、像が吊り上げられている象徴的なカットが入る。民衆がルムンバに抱き付き「1960年6月30日コンゴは独立します」というルムンバのコメントの後に、アート・ブレイキーのパワフルなドラムの音色が響く。国連の様子、銃、ミサイルの映像の後、ジョン・コルトレーンの激しいサックス演奏に、ルムンバが後ろ手で髪を掴まれている映像が重なる。


「自分たちの物語は、自分たちで語る」作家イン・コリ・ジャン・ボファンの低音で響く言葉の後に、国連になだれ込んだミュージシャン達の姿が。そのシーンに重なり、仲間に何かを伝えるような、痛切な深い声で、涙目のアビー・リンカーンの歌声が響きわたる。
映画『叛逆のサウンドトラック』は、2026年8月7日(金)より全国順次公開。

陰謀渦巻く歴史の闇をジャズが直撃する、ドキュメンタリー映画。
監督・脚本:ヨハン・グリモンプレ
出演:ルイ・アームストロング、ディジー・ガレスピー、アビー・リンカーン、マックス・ローチ、ジョン・コルトレーン、ニーナ・シモン、アート・ブレイキー、セロニアス・モンク、オーネット・コールマン、パトリス・ルムンバ、マルコムX、アンドレ・ブルアン、ニキータ・フルシチョフ、ダグ・ハマーショルド、フィデル・カストロ、ドワイト.D.アイゼンハワー、ジャワハルラール・ネール、ガマール.A.ナセル、スカルノ、クワメ・ンクルマ、イン・コリ・ジャン・ボファン
配給:オンリー・ハーツ
© 2024 ONOMATOPEE FILMS BV, WARBOYS FILMS S.A.S., ZAP-O-MATIK, BALDR FILM,RTBF, VRT, JOHAN GRIMONPREZ
2026年8月7日(金) Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座、UPLINK吉祥寺他にて全国順次公開
公式サイト hangyaku