Apr 23, 2022 interview

津田健次郎が語る “表現”へのリスペクトが胸にあった『テルマエ・ロマエ ノヴァエ』

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テルマエ(ローマの浴場)をこよなく愛するローマ帝国の浴場技師ルシウス、なぜか〈古代ローマ〉と〈現代日本〉タイムスリップが可能に! タイムスリップ先の日本の入浴文化に驚き憧れ、自ら設計する浴場に取り入れることでローマ市民にも大人気となる。ヤマザキマリの大人気お風呂コメディマンガ「テルマエ・ロマエ」は、これまでフラッシュアニメ、実写映画化され、いずれも好評を博してきた。今回は、ヤマザキマリ本人がシリーズ構成に参加、新たな書下ろしオリジナルエピソードも加えたアニメーション『テルマエ・ロマエ ノヴァエ』として生まれ変わった。ルシウス役には声優のほか俳優、ナレーターとしても活躍する津田健次郎が務める。

3月28日(月)にNetflixにて全世界独占配信が開始され、現在もさまざまな広告展開が進行しています。予告編制作会社バカ・ザ・バッカ代表の池ノ辺直子が映画大好きな業界の人たちと語り合う『映画は愛よ!』では、本作の魅力や収録時の苦労、表現への思いなどについて、津田健次郎さんに伺いました。

池ノ辺 津田さんは、最近は声優としてはもちろん、それ以外でも、本当にお忙しいですよね。もともとは役者志望だったんですって?

津田 最初は舞台でした。20年ほど前に、アニメのオーディションの話をいただいて、それに受かって、声優の仕事が始まりました。

池ノ辺 今日は、アニメ『テルマエ・ロマエ ノヴァエ』についてなので、声優さんとしてのお話を伺いたいと思っています。今回、この話をいただいた時はどうでしたか。

津田 『テルマエ・ロマエ 』は、マンガの原作もものすごく有名な作品ですし、すでにアニメにも実写にもなっている、しかもあの有名なルシウス役をやらせていただけるというのは驚きましたけど、光栄でした。

池ノ辺 この『テルマエ・ロマエ ノヴァエ』は、いわばニューバージョンですよね。それ以前の作品との違いをどう表現しようかというのは津田さんの中で何かありましたか。

津田 役作りに関しては、まずは原作をしっかり読んで臨んだ感じでしょうか。もちろん原作は以前にも読んでいたのですが、もう一度読み直しました。あとはもう現場で、監督さんや他のスタッフさんたちと一緒につくっていこうと思っていました。実写にしろアニメにしろ、前の作品はほぼ気にしないようにしていて、ですから前と比べてここで違いをというような、比較するということもないです。基本的には、僕が思う原作の面白さ、ルシウスの面白さ、そこをどう膨らませていくか、ということをひたすら意識していた感じです。