石井裕也監督最新作、映画『本心』。この度、公開を間近に控え、池松壮亮・三吉彩花・水上恒司・妻夫木聡が“本心”を語るスペシャル座談会映像が公開された。
本作の原作は、「ある男」などで知られる平野啓一郎の同名長編小説。キャストには、池松壮亮を主演に迎え、三吉彩花、水上恒司、仲野太賀、田中泯、綾野剛、妻夫木聡、田中裕子らが集結。デジタル化が進み“リアル”と“リアルでないもの”の境界が曖昧になった少し先の将来が舞台に、革新的なヒューマンミステリーが展開される。
公開された映像では、本作の大きなテーマのひとつとなる【AIの進化について】の問いに対して、各々がAIとの関わり方や考えを展開。妻夫木は「人間の力を信じたいというのは根底にありますけどね。(AIの進化は)面白いと思いますが、AIは人間たちが考えていることの統計みたいなもの。その、すべての情報を集めた集合体が“壁”を超えることがこの先あるのかな‥‥と少し怖くはなります」と語る。
池松は「これからの10年が人間とAIがどう共存していくか決まる最後のターンになると思う。不安がたくさんある」と語り、「(映画のように)人間をつくるということは“越えてはいけない一線”ではないか?実際、韓国や中国では2Dで亡くなった人を蘇らせることは始まっていますし、日本もそう遠くないのかなと思った時に、技術がどのように使われてしまうのか楽観的に話せるものがない‥」と表情を強張らせる。また、モデルとしても活躍する三吉も「職業柄、人よりAIを使っている場面は多い。ボジティブな使い方だけれど慣れてしまっている自分もいて考えなければいけないなと思う」と不安を明かした。さらにタイトルにちなみ【人の“本心”がわかるか?わかってもらいたいか?】というテーマなどについて“本心”トークを繰り広げる。
映画『本心』は、2024年11月8日(金)より全国ロードショー。
工場で働く青年・朔也は、同居する母から仕事中に電話が入り「帰ったら大切な話をしたい」と告げられる。帰宅を急ぐ朔也は、途中に豪雨で氾濫する川べりに母が立っているのを目撃。助けようと飛び込むも重傷を負い、昏睡状態に陥ってしまう。目が覚めたとき母は亡くなっていて、生前“自由死”選択していたと聞かされる。また、ロボット化の波で勤務先は閉鎖。朔也は、唯一の家族を失くし、激変した世界に戸惑いながらも幼なじみの岸谷の紹介で「リアル・アバター」の仕事を始める。仮想空間上に任意の“人間”を作る「VF(ヴァーチャル・フィギュア)」という技術を知った朔也は、「母は何を伝えたかったのか?どうして死を望んでいたのか?」を解消したい気持ちから、なけなしの貯金を費やして開発者の野崎に「母を作ってほしい」と依頼するが‥‥。
監督・脚本:石井裕也
原作:平野啓一郎「本心」(文春文庫 / コルク)
出演:池松壮亮、三吉彩花、水上恒司、仲野太賀、田中泯、綾野剛、妻夫木聡、田中裕子
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2024 映画『本心』製作委員会
2024年11月8日(金) TOHO シネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
公式サイト happinet-phantom.com/honshin