Dec 21, 2019 interview

「いつもあまり自信がないんです」―神木隆之介、芸歴24年でも失わない謙虚な姿勢

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“楽しさを追求すること”を大切に

――葉村は大学のミステリー愛好会に入っていますけど、もし神木さんが大学生だったらどんなサークルに入ってみたいですか?

僕が大学生だったら“机上旅行クラブ”を作りたいです。まず机の上で旅行の計画をみんなで立てるんです。例えば2泊3日のコースで何々地方とかお題を決めて。僕は鉄道が好きなので、鉄道で移動して観光地を巡って、泊まるところはここにして…そういう計画をメンバーがそれぞれ発表していって、月1くらいランダムで誰かの旅行計画を実行するっていうクラブです。あとは普通にイケてるテニスサークルとか入ってみたいです(笑)。単純に大学生っぽいですから。「サークル何入ってるの?」「テニサー」って、すごい響きですよね。大学生って感じですよね。

――リア充って感じですね。

そうそうそう。え、この人イケイケ組? みたいな(笑)。

――話は変わりますが、神木さんが人生において大切にしていることは何ですか?

子役から役者を続けていて、その都度、親に(役者を)続けるのか続けないのか聞かれていて「続ける」と答えていまに至っているんですけど、僕は自分が楽しいと思うほうを選ぼうと思っているんですよね。人生においても役者としても、いかに自分が楽しめて、そして周りのみんなも一緒に楽しめればいいなっていうのは自分の中で一番大きいです。例えばそれは芝居以外に、友達と遊びに行くにしても目的地はあくまで楽しむための補助だと考えていて。

――目的地が重要なのではなく、一緒にいる人と楽しい時を過ごすことが重要っていう。

そうです、そうです。さっきも言いましたけど、“どこに”行くかではなくて、古川くんやイケテツさん、みーちゃんたちと楽しく過ごすほうが大事。行き先がレジャーランドだったとしたら、そこでさらに楽しくなればいいねみたいな感じ。だから人生で一番大事にしているのは、親からの教育以外で言うと“楽しさを追求すること”かもしれないです。

――神木さんは子役からずっと第一線で活躍されていて、キャリアも24年という長さなのに、いつでもフレッシュな雰囲気を失っていないですよね。

えっ、本当ですか、大丈夫ですか(笑)。もう26歳ですけど。

――いえいえ、本心で言っています。どうしていつもフレッシュで純真な雰囲気を保ち続けていられるんだろうと思って。

嬉しいです。ありがとうございます。まずひとつは、人と話すことが大好きだからだと思います。例えばこういう取材でも、映画に対して「じつはこんなこと考えていたのか」って改めて発見ができるし、相手の方の意見も聞けるのが楽しいんですよね。意見交換みたいな感じがします。僕自身のことも質問してもらえるので、そこでも新しい答えを見つけられるのもすごく楽しいです。

――なるほど。

あとはもう長く(芸能界に)いさせてもらってるのはありがたいことなんですけど、この世界では、実績って全然アテにならないと思っているんです。

――それはどういう意味ですか?

会社だと社長とか部長とか肩書きがあるじゃないですか。でもこの世界は肩書きがなくて、誰でも“俳優”だけ。例えば今年、賞をとっても、来年、また別の人が同じ賞をとって、毎回、更新されていくものですよね。それに誰もがこの人は素晴らしいと評価しても、中にはこの人の芝居は好きじゃないっていう人が必ずいる。それは芸術の世界だし、それぞれの価値観だから仕方ないんですよね。そういうこともあるからこそ僕は良い意味でも悪い意味でも自信がないんです。

――長く活躍されている神木さんでもそう思っていらっしゃるんですね。意外です。

ただ、自分の仕事に対してのプライドはあります。小さいころから目の前ですごい先輩方のお芝居を見させてもらっていたので、そういう面では自信を持たなきゃ先輩方にも失礼だと思いますし…。でも実績とかいただいた評価とかはありがたいけれど、すごく不安定な世界なので安心はできない。だからいつもあんまり自信がないんです。

――すごく謙虚なんですね。

謙虚になりたいです(笑)。