Aug 28, 2023 interview

恒松祐里インタビュー 闘うヒロインでありながら凄く純粋でまっすぐな優しい⼥の⼦を演じた『Gメン』

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本物の絆を求めている監督

――カメラの撮り⽅も編集におけるセンスも独特で⾯⽩かったです。現場で“斬新だ”と思った瑠東監督の演出はありましたか。

確かに⾯⽩いですよね。現場に⼊る前に皆で絆を深め合うというか、お互いに知り合うみたいな感じで思っていることを⾔い合うワークショップがありました。瑠東監督は演技ではなく、本当に本物の絆を求めていらっしゃる監督でしたので、G組の皆さんは相当仲良くなっていました。

「よーい、スタート」から「カット」までの間だけでなく、その前後もG組で居て欲しい。ブラック・エンジェルで居て欲しい、と瑠東監督は私達に要望を持たれていました。だからこそ皆が仲良くなるのに時間がかからなかったのだと思います。アドリブも多い現場でしたが素でその状態に対応することが出来たので、楽しんで乗り切ることが出来ました。瑠東監督はそういう演出を徹底されていました。ワークショップをしたことでクランクイン前から皆の仲間意識、絆が出来ていました。

私⾃⾝も共演者の皆さんのことが知れて良かったです。例えば【瀬名拓美】役の⻯星涼さんは相変わらず頭の回転が良くて、⾊々な意味に捉えられるような⾔い回しをするので⾯⽩かったです。⾊々とありましたね (笑) 。

――舞台「パラサイト」にも出演されていましたね。娘の【繭⼦】を演じられましたが、映画『パラサイト』のキャラクターと違って正直驚きました。⾯⽩かったです。アイディアは出されたのですか。

舞台では成⾦の娘なので全然違いますよね。アイディアに関しては古⽥新太さんを筆頭に⾊々と出して、稽古場では遊びまくっていました。遊んでもいい現場だったので遊んで遊んで演出家の鄭義信さんが「これはなくていい、これはあっていい」と判断してそれを演じるという感じでした。私の中では、ここ最近の現場の中で1番たくさん遊べた現場であり、お芝居はPLAYと⾔いますが、本当に遊んだ現場でした。

実際に私が⾸を横に動かすところや、お⽗さんにおねだりするところなどはアイディアが採⽤された部分です。ベテランの役者さん達と組ませて頂いたことで、⾃分がどんなに遊んでも絶対にキャッチしてくれる安⼼感もありました。凄く楽しい現場です。舞台はまだ3本⽬なのですが、どの舞台も本当に楽しいです(笑)。