影響と衝撃を受けた、映画史に残る名作の台詞
──これまでの人生でカビラさんが影響を受けた作品を教えていただけますか。
トム・ハンクスが好きで彼の出演作は全て観ているのですが、『フィラデルフィア』(93年)や『フォレスト・ガンプ/一期一会』(94年)、最近だと『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(17年)など役の振り幅が凄いですよね。役者として素晴らしいだけではなく、人格者でもあるんだろうなと思います。出演作の中でも特に好きなのは『フォレスト・ガンプ』。彼が演じるフォレストが母親に「人生はチョコレートボックスのようなもの。開けてみるまで中身がわからない。だからその手でボックスを開けてどんな形のチョコレートを選ぶのかは自分自身で決めるのよ」と言われる台詞がすごく良いんです。劇中に登場するチョコレートの箱には様々な種類のチョコが入っていて、映画を観ると食べたくなります(笑)。
──青春時代によくご覧になっていた映画はありますか?
『ブレードランナー』(82年)や『アメリカン・グラフィティ』(73年)ですね。あとウディ・アレンの作品も好きで、中でも印象に残っているのは大学生の時に観た『アニー・ホール』(77年)。ウディ・アレン演じるコメディアンのアルビーが、ニューヨークのサイドウォークを友達と歩いているシーンで「ずっと入りたかった社交クラブに入れたんだよ」と語って、「良かったね」と友達が言うと、「いや、良くないんだよ。入ってから気付いたけど、俺みたいな奴が入れるようなクラブには入りたくないんだ」と返すんです。「なんだこの台詞は! この俯瞰して見ている感じ、大人じゃん!」と、衝撃を受けたのを今でも覚えてます(笑)。
──粋な台詞に出合えるのも映画の良いところですよね。
そうですね。映画もですが、「アカデミー賞授賞式」も生中継に加え、同日夜9時から放送される字幕版でもぜひご覧いただきたいです。リアルな英語でも授賞式を楽しんでいただきたいですね。
取材・文/奥村百恵
撮影/三橋優美子
ジョン・カビラ
1958年生まれ、沖縄県出身。CBS SONY(現Sony Music Entertainment)入社後、1988年のJ-WAVE開局と同時にナビゲーターに転身し、同局朝の看板番組を担当。2005年にギャラクシー賞(DJパーソナリティー賞)を受賞。ラジオ番組の他、スポーツ番組の司会やテレビの司会、ナレーション、CM、映画、舞台など幅広い分野で活躍。J-WAVEなどでレギュラー番組も多数。
「生中継! 第91回アカデミー賞授賞式」
2019年2月25日(月) WOWOWプライムにて放送
生放送:午前8時30分~ ※二カ国語版/同時通訳
字幕版:夜9時~
案内役:ジョン・カビラ、高島彩
スタジオゲスト:川村元気、町山智浩
レッドカーペット・レポーター:すみれ、尾崎英二郎
公式サイト:https://www.wowow.co.jp/academy/
『フォレスト・ガンプ/一期一会』
ロバート・ゼメキスが監督を務め、トム・ハンクスが主人公を演じた映画史に残る名作。アメリカの現代史の真ん中を駆け抜けたフォレスト・ガンプの半生を笑いと感動で綴ったヒューマンドラマ。第67回アカデミー賞で作品賞など6部門を受賞し、ハンクスは『フィラデルフィア』(93年)に続き2年連続で主演男優賞に輝いた。
『アニー・ホール』
大都会ニューヨークに生きる男と女の出会いと別れをコミカルに描いたラブストーリー。ウディ・アレンが監督・脚本・主演の3役を務め、アニー・ホール役をダイアン・キートンが務めた。ウディ・アレン映画のスタイルを確立した作品と言われている。第50回アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演女優賞、脚本賞を受賞した。
『グリーンブック』
2019年3月1日公開
配給:ギャガ
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Netflixオリジナル映画『ROMA/ローマ』
独占配信中
『万引き家族』
通常版 Blu-ray:4700円(税抜) DVD:3800円(税抜)
2019年4月3日発売
発売元:フジテレビジョン
販売元:ポニーキャニオン
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