Oct 15, 2017 column

『わろてんか』制作統括の後藤プロデューサーに“ドラマのツボ”を教えてもらいました

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──吉本せいさんをモデルにした、山崎豊子の有名な小説『花のれん』では、夫に先立たれてしまいますが、ドラマではどうなるのでしょうか?

『わろてんか』はあくまでオリジナルなので、どう展開するかはお楽しみということで(笑)

──昨年11月に発表された「制作のお知らせ」には“「笑いの都」完成を目前に亡くなった夫に代わり、”と書いてありますが……。

いろいろな展開を想像して頂ければと思います。

 

 

──松坂さん、高橋さん、濱田さん、3人の俳優の魅力を改めて教えてください。

松坂桃李さんが演じる藤吉は、へたれなんです。ダメ男と言っていいくらい。熱い男だけど失敗するとしゅんとなる。けれども松坂さんが藤吉を演じると許せちゃう。かわいげがある。もともと松坂さんは素直で真面目な部分があって、それがダメ男の藤吉を魅力的にするパワーがあるんです。高橋一生さんは、眉目秀麗、希有壮大な明治のインテリゲンチャをみごとに演じて、かつ、その裏にコンプレックスを抱えているという、魅力的な二面性も見せてくれます。濱田岳さんも素晴らしいですよ。いつもふざけているように見えて、常に、てんを守っている、実は二の線で。その男気がめちゃくちゃかっこいいんですよ。惚れ直してまうやろっていう。男性にも女性にも好かれると思います。

 

 

プロフィール

 

後藤高久(Takahisa Goto)

1965年、大阪府生まれ。大阪外国語大学英語学科卒。1989年NHK入局。『春よ、来い』、『翔ぶ男』の演出を経て、『どんど晴れ』でプロデューサーに。『つばさ』、『四十九日のレシピ』、『新選組血風録』、『聖女』、『僕の妻と結婚してください』、『奇跡の人』など制作統括などをつとめる。

 

ドラマ紹介

 

連続テレビ小説『わろてんか』

連続テレビ小説『わろてんか』(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
脚本:吉田智子 
演出: 本木一博、東山充裕、川野秀昭ほか
出演:葵わかな 松坂桃李 濱田岳 高橋一生 鈴木保奈美 鈴木京香 竹下景子 遠藤憲一 ほか

木俣冬

文筆家。著書『みんなの朝ドラ』(講談社新書)、『ケイゾク、SPEC、カイドク』(ヴィレッジブックス)、『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』(キネマ旬報社)、ノベライズ「連続テレビ小説 なつぞら」(脚本:大森寿美男 NHK出版)、「小説嵐電」(脚本:鈴木卓爾、浅利宏 宮帯出版社)、「コンフィデンスマンJP」(脚本:古沢良太 扶桑社文庫)など。 エキレビ!で「連続朝ドラレビュー」、ヤフーニュース個人連載など掲載。 otocotoでの執筆記事の一覧はこちら:[ https://otocoto.jp/ichiran/fuyu-kimata/ ]