Oct 15, 2017 column

『わろてんか』制作統括の後藤プロデューサーに“ドラマのツボ”を教えてもらいました

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いまや日本人の朝に欠かせないものになってきている朝ドラこと連続テレビ小説。10月からはじまった第97作目の『わろてんか』は、京都の老舗薬問屋のお嬢様・てん(葵わかな)が、大阪船場の米問屋の跡継ぎ・藤吉(松坂桃李)と恋に落ちて駆け落ちし、夫婦二人で寄席経営を始める物語。
毎シリーズ、今度はどんな作品なのか、物語は? 登場人物は? 仕掛けは? と楽しみで、今回は何があっても笑って生きていく、彼らの姿に元気をもらえるドラマになるようだ。もう少し、ドラマの内容を知りたくて、その制作統括・後藤高久さんの取材のためNHK大阪放送局に伺った。
撮影の昼休み中に取材を行っていると、演出のディレクターから後藤さんに、台詞の変更の相談の電話がかかってきた。「撮影中、台詞を変更することって、よくあるんですか?」と聞くと、「ありますね」と言う。今回の電話は、演出が役者の相談を受けてのものだった。役者とスタッフが話し合って、よりよくしていく、「そういう意味ではいい方向に撮影も進んでいるかと思います」と後藤さん。
子役時代の第1週、葵わかなになった第2週ときて、3週、4週と、主人公が愛する人と大阪へ行き、いよいよ話が動いていく。大阪で寄席を経営する夫婦の物語ということで、笑いという芸の物語なのか、夫婦愛の物語なのか、後藤さんに『わろてんか』を観る心がまえを教えてもらいました。

 

第8回 『わろてんか』制作統括の後藤プロデューサーに聞く(前編)

 

家族ドラマにラブストーリーと笑いの要素を盛り込んで

 

──『わろてんか』という作品の題材は、後藤さんが決めたのですか?

僕とチーフ演出の本木一博ふたりで考えました。いくつか企画を考えた中、最終的に、ふたりして、これしかないと思ったのが、実在の女性興行師をモチーフにした企画でした。元々、どんな題材にしろ、そのモデルになった方の人生をそのままトレースするつもりはなくて、その方が生きた時代の精神みたいなものを活かしたオリジナルのストーリーを描くつもりでした。

──では、それほどリアルな創業ストーリーにはならない?

『わろてんか』で表現したいことは、“家族の物語”と“ラブストーリー”です。もちろん、たいていの朝ドラは、誰かと好きあって結婚して……というある種のラブストーリーになってはいますが、今回は、もう少し“ラブ”の要素を強くしたいと考えました。その点では、モデルになった方の人生とは違う、ほぼオリジナルのストーリーと言っても過言ではありません。例えば、生まれ故郷や家族構成、恋から結婚への流れも、ドラマオリジナルです。古き良き時代の朝ドラの定番だった家族ドラマに、ラブストーリーの要素を入れて、さらに笑いも盛り込んだ、といったところでしょうか。

──家族、恋、笑い……ずいぶん盛りだくさんですね。

笑いに関しては、いわゆる演芸番組のような芸人さんが見せる芸としての笑いではなく、「日々の生活のなかにこそ面白いもの、笑えることがあるんだよ」ということを描きたいんですね。こそっと笑えるようなものを。人間が辛いことや悲しいことを乗り越えて生きていくためには、笑いが必要なんだというメッセージを込めた物語が作りたいんです。ある意味、コメディです。そして、ラブストーリーです。だから、“ラブコメ朝ドラ”……いやでも、ラブコメっていうとちょっと誤解を招くかもしれませんが(笑)。

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