1992年に公開された、凶悪な殺人鬼による忌まわしき都市伝説を描いたカルトホラー映画『キャンディマン』。『ゲット・アウト』(17)、『アス』(19)で高い評価を得た鬼才ジョーダン・ピールが制作・脚本を務め、『キャプテン・マーベル』(19)の続編『ザ・マーベルズ』の監督に大抜擢されたことで注目を集める新鋭ニア・ダコスタ監督とともに、“鏡に向かってその名を5回唱えると、死ぬ。”という設定で人々を夢中にさせた人気ホラーの系譜を現代へと語り継ぐ。
本作の劇伴を担当したのはモジュラー・シンセを活用した楽曲制作で本国で高い評価を得ているロバート・アイキ・オーブリー・ロウ。自由に音を組み合わせられることが特徴のモジュラー・シンセだが、ロバートの型にはまらない作曲スタイルは終始不気味な雰囲気を覆っている本作との相性が良い。
公開された特別映像は、特殊な方法で楽曲を演奏するチェリストの姿や、ロバート本人が自らコーラスのようなものに参加する姿、さらには撮影現場の環境音を録音する姿も映し出される。ミニマル・ミュージックの名匠とも呼ばれるフィリップ・グラスが作曲したオリジナル版のメインスコアも、今作用にロバートがアレンジ。聞き慣れない音が縦横無尽に重なった不気味な楽曲が流れている。もちろんニア・ダコスタ監督やロバート本人のコメントも収録されている。
全米の週末興収ランキングでNo.1の大ヒットスタートを切った本作は、海外の評論家からも「オープニングから心を奪われた」「鏡を駆使した素晴らしいカメラワークで観客に恐怖を植え付けた」「監督はキャンディマンの恐怖とともに、人種的不公正についてのメッセージ性も見事に示した。新たなホラークラシックの誕生だ」と絶賛評価が続々。海外での好成績を受けて、日本の注目度もますます盛り上がっている。
ロバートの楽曲によって、より一層の底知れない恐怖をまとう映画『キャンディマン』は、10月15日(金)より全国公開。
舞台は、シカゴに現存した公営住宅「カブリーニ=グリーン」地区。その界隈では、鏡に向かって5回その名を唱えると、右手が鋭利なフックになった殺人鬼に体を切り裂かれるという怪談めいた都市伝説が語り継がれていた。老朽化した最後のタワーが取り壊されてから10年経ち、恋人とともに新設された高級コンドミニアムに引っ越してきたヴィジュアルアーティストのアンソニーは、創作活動の一環としてキャンディマンの謎を探求していたところ、公営住宅の元住人だという老人から、その都市伝説の裏に隠された悲惨な物語を聞かされる。アンソニーは恐ろしい過去への扉を開いてしまったのだ。
監督:ニア・ダコスタ
製作・脚本:ジョーダン・ピール
出演:ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世、テヨナ・パリス、ヴァネッサ・ウィリアムズほか
配給:東宝東和
© 2021 Universal Pictures
10月15日(金) 全国公開