Jan 31, 2018 news

ギレルモ・デル・トロ監督、アカデミー賞最多13部門ノミネートの話題作『シェイプ・オブ・ウォーター』とともに来日!

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コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第186回

第90回米国アカデミー賞のノミネーション発表で、作品賞、監督賞をはじめ最多となる13部門でノミネートされた、『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ監督が、1月30日に赤坂プリンスクラシックハウスで行われた来日記者会見に出席した。

会場に姿を現したギレルモ監督は「日本は私の“太った”ハートに近しい場所です(笑)。この美しいおとぎ話は、困難な時代に相応しい作品だと思います。今、感情や愛というものは希少なものになっているので、是非それをこの作品で感じてください」と挨拶した。

本作は、1962年の冷戦下にあるアメリカを背景にしているが、ギレルモ監督は「我々とは違う異種のモノを恐れている時代に、このストーリーは必要だと思いました。ただ、現代の設定にしてしまうと人は聞いてくれないので、寓話として語れば聞く耳を持ってくれると思ったんです」と吐露すると、「1962年は第二次世界大戦が終焉を迎え、裕福な時代へと向かい、誰もが未来に希望を持っていたんですが、その反面、人種差別や性差別、冷戦といった社会的背景もあり、まさに今の時代と同じような状況でした。そして今、映画というものが衰退してきていますが、1962年もテレビが出てきて映画が衰退し始めた年なんですね。そんなこともあり、私はこの作品に映画への愛を込めて描いたんです」と、胸の内を明かしていた。

さらに、今回の作品を「ラブソングのようなイメージと音でシンフォニーを奏でている」と表現したギレルモ監督は、「ハリウッドの黄金時代、でもちょっとクレイジーな、そんなクラシカルな映画を感じてください」と、メッセージを届けていた。

また、2007年公開の『パンズ・ラビリンス』に続き、本作で2度目のアカデミー賞ノミネートとなったことについては「2本とも自分というものを表現した作品だったので、それでノミネートされたのはとても嬉しいです」と、喜びをあらわにするギレルモ監督だった。

その後、ゲストとして、ギレルモ監督の2013年公開作品『パシフィック・リム』に出演した、女優の菊地凛子が登場。ギレルモ監督に花束を贈呈しハグを交わすと、「『バベル』(2007年公開)でアレハンドロ監督(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ)に、ギレルモ監督を紹介して頂いたんですが、その時に「ギレルモ監督の作品に出たいんです!」と伝えていたので、本当に夢が叶いました」と笑顔を見せる菊池は、「また絶対やりたいです!」と、再び自身の思いをギレルモ監督に伝えていた。

映画『シェイプ・オブ・ウォーター』(フォックス配給)

映画『シェイプ・オブ・ウォーター』(フォックス配給)は、1962年の冷戦下にあるアメリカを背景に、政府の極秘研究所で清掃員として働く女性が、研究所内に秘密裏に運び込まれた不思議な生き物を目撃したことから物語が始まるファンタジー・ラブストーリー。

監督:ギレルモ・デル・トロ 脚本:ギレルモ・デル・トロ、ヴァネッサ・テイラー 出演:サリー・ホーキンス、マイケル・シャノン、リチャード・ジェンキンス、ダグ・ジョーンズ、マイケル・スタールバーグ、オクタヴィア・スペンサー ほか

佐々木誠

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