Apr 01, 2022 news

“ギレルモ・デル・トロ流の壮大な視覚表現で描く” 映画『ナイトメア・アリー』美術のこだわりに迫った特別映像が公開

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現代最高峰の異才監督ギレルモ・デル・トロが、作品賞・監督賞を含むアカデミー賞4部門を受賞した前作『シェイプ・オブ・ウォーター』に続き、再びサーチライト・ピクチャーズとタッグを組んだ最新作、映画『ナイトメア・アリー』。

先日授賞式が行われた第94回アカデミー賞では作品賞、撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞と主要を含む4部門にて堂々とノミネートを果たした。この度、デル・トロ監督や再びデル・トロとタッグを組んだ美術のタマラ・デヴェレル、ロン・パールマンが本作の美術のこだわりに迫る特別映像が公開された。

前半は異世界に迷い込んだようなカーニバル、そして後半は格式高い上流階級の都会の地と、ストーリーの過程でガラリと雰囲気が変わる本作。美術チームが生み出した2つのまったく異なる世界観は、読心術によってショービジネスのトップへと駆け上がり、さらなる名声を追い求めるうちに人間の闇を見ることとなってしまうスタンの環境の変化を表す重要な表現を担っている。

本作で美術を担当したのは、『ストレイン』でもギレルモ・デル・トロ監督とタッグを組み、30年以上にわたって美術監督としての才能を発揮し前線を走り続けるタマラ・デヴェレル。映像はタマラが「ギレルモの第一声は、“本作はノワールではなく現代版『悪夢小路(ナイトメア・アリー)だ』”、“ギレルモ・デル・トロ流の壮大な視覚表現で描く”だった」と、美術に対して熱い意気込みを語るデル・トロ監督との会話を振り返る様子から始まる。

前半のカーニバルのセットは当時存在した実物と同様に野外にセットを作ったようで、デル・トロ監督も「湿気や風を感じられるように常に泥や藁を敷き詰め布をはためかせた」と細かな部分にこだわったことをコメント。メイキング映像には、そのまま観客を呼び込めそうなほど、大規模なスケールで本物のように組み立てられたカーニバルの姿を確認することができる。コロナウイルスの影響を受け、撮影の中断を余儀なくされた本作だが、野外に建てられたカーニバルはその間に雨風に打たれたことで、より一層のリアルさをもたらす結果となったというエピソードも。

そして、後半の都会パートのロケ地には、40年代初頭の街並みを今も残すトロントとバッファローが選ばれた。アールデコ建築で有名なバッファローの街並みと、タマラがアールデコ調を意識して手掛けたセットの数々が、当時の上流階級に見受けられた優雅さを見事に演出している。本作の美術では“リアルさにこだわった”というデル・トロ監督だが「タマラの作るセットはどれも本物しか見えない」と太鼓判。タマラ自身も「本作は視覚表現が濃厚。観客は気づかないうちに映画の世界観に浸っているはず」と自信たっぷりに締めくくっており、本年度のアカデミー賞美術賞にノミネートされたことからもお墨付きの鬼才デル・トロ監督とタマラが生み出した圧倒的な世界観が観客を悪夢(ナイトメア)小路(・アリー)へと誘う。

SNSでは「神秘的な映像や雰囲気、悪夢のような結末に辿り着く物語まで紛れもなくデル・トロ映画で、ゾクゾクが止まらなかった!」、「人間の狂気がどんどん重なっていくような。役者や映像の美しさがさらに怖さを演出。ラストに彼が何を言うのか息をのみ、その結末になぜか安らぎを感じた。」、「デル・トロ監督作品らしく世界観と美術へのこだわりがふんだんに感じられた」、「美術がとても素晴らしいので映画館で観れてよかった。美しいカットが多い!」と絶賛されている。

映画『ナイトメア・アリー』は、全国公開中。

作品情報
映画『ナイトメア・アリー』

野心溢れる青年スタンがたどり着いたのは、人間とも獣ともつかない生き物を出し物にする、華やかさと怪しさに満ちたカーニバルの世界。スタンは読心術を身につけ、ショービジネスの世界をその才能と魅力と共に駆け上がっていくが、その先には予想もつかない栄光と闇が待ち受けていた。『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミー賞を席巻したギレルモ・デル・トロ監督が贈る、全世界待望のサスペンス・スリラー大作。

監督:ギレルモ・デル・トロ

出演:ブラッドリー・クーパー、ケイト・ブランシェット、トニ・コレット、ウィレム・デフォー、リチャード・ジェンキンス、ルーニー・マーラ、ロン・パールマン、デヴィッド・ストラザーンほか

配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

©2021 20th Century Studios. All rights reserved.

公開中

公式サイト searchlightpictures.jp/movie/nightmare_alley.