Mar 17, 2018

インタビュー

ベルリン国際映画祭でも話題!日本が舞台のウェス・アンダーソン監督最新作『犬ヶ島』の魅力とは?

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池ノ辺直子の「新・映画は愛よ!!」

Season20  vol.04
20世紀フォックス映画
営業本部/FOXサーチライト
シニアマネージャー
平山 義成 氏

 

 

映画が大好きで、映画の仕事に関われてなんて幸せもんだと思っている予告編制作会社代表の池ノ辺直子が、同じく映画大好きな業界の人たちと語り合う「新・映画は愛よ!!」

20世紀フォックス映画の平山義成さんがプロモーションを担当された『ドリーム』や『gifted/ギフテッド』の宣伝裏話から、2018年5月25日に公開が決定し、ベルリン映画祭で銀熊賞を受賞した、ウェス・アンダーソン監督最新作で日本を舞台にしたストップモーション・アニメ作品『犬ヶ島』のお話などを伺いました。

→前回までのコラムはこちら

 

 

池ノ辺直子
(以下 池ノ辺)

今日は、平山さんがこれまでFOXサーチライトで手がけてきた作品と、今後についてうかがいたいと思います。

私が平山さんと初めて一緒にお仕事したのは、『ドリーム』なんですけど、サーチライトの作品じゃなかったんですよね?

 

平山義成
(以下、平山)

あれはちょっと違うんです。

『ドリーム』も他のサーチライトの作品と同じで、結局日本で本当に当たるかどうか、判断に困っていたところがあったんですよ。

アメリカは大ヒットしたけど、それ以外の国はそうでもなかった。

というのも、ちょっと難しい話じゃないですか。

人種問題を扱っているし、舞台は1960年代で、ケヴィン・コスナーはいますが、メインじゃないからキャストもほぼ無名。

果たしてこれで勝負を賭けられるのかということで、なかなか社内で結論が出なかったんです。

 

池ノ辺

みんな、これ観たいねえって言ってたんですよ。

だけど、どこがやるんだろうねって、仲間同士で話していました。

 

平山

最終的に、やっぱりこれはやった方がいいんじゃないかって結論をトップが下したわけですね。

じゃあ誰がやるんだと。

宣伝部としては今やっている作品があるわけです。

そうしたらサーチライトの作品を準備していたこっちに来ちゃったわけですよ。

 

池ノ辺

「平山さんでいいじゃないの、やってくれよー」という感じで?

 

平山

そうです(笑)、「え!?」って思いましたよ。

ただ、公開するかしないか決める前から、「これは行けますよ!」って言っていた手前、やりますと。

 

池ノ辺

そこからスタートですよね。

宣伝・興行・営業ぜんぶまとめて平山さんがやっていましたよね?

 

平山

全部っていうと語弊がありますけどね。

 

池ノ辺

でも平山さんの指示で私たちは動いていましたから。

そんな中いつのまにかチームが出来ていて、おかげさまでその後も映像に関してはうちでやらせてもらっていただいています。

 

平山

そうですね、チームは固定しています。

というのも、自分がいなくても仕事が動くような状態が理想じゃないですか。

 

池ノ辺

素晴らしい。働き方の理想です。

『ドリーム』の次が、サーチライトの『gifted/ギフテッド』。

これも、すごく良い映画でした。

 

 

平山

これもまた公開するかどうかで、いろいろ大変だったんですけどね。

 

池ノ辺

そうですよね、最近この手の映画は劇場公開になかなか行かない人が多い。

 

平山

日本は当たりましたけど、世界的に見ると当たった国ばかりじゃなかったんです。

だからこれをやるには超えなきゃいけないハードルがいっぱいあって。

この映画は劇場さんがすごく気に入ってくれたんですよ、それが大きかったですね。

 

池ノ辺

『gifted/ギフテッド』は公開の3週間前にSNSですごく話題になったんですよね。

関西の女子中学生でしたっけ?

「この予告編、泣ける!」って予告編をリンクさせたツイートがすごく拡散して。

 

平山

あれは高校生の方ですよ。

9万リツイートされて、いいねも24万ぐらいついて。

それで一気に跳ね上がったんです。

 

池ノ辺

それで急遽SNS用のムービーを作ろうという話になって撮影に行ったりして。

公開2週間前は、普通もう映像の作り物はないので初日を迎えるばかりなんですが、バタバタしてました。

不思議ですねぇ。

 

平山

不思議ですよね。

そういう反応があるってことは可能性があるってことだから、そこに賭けてみようかと思って、すぐ20世紀フォックス日本代表のジェシー・リーさんに相談して、本社のOKも取って、宣伝費をちょっと上乗せしたんですよね。

 

池ノ辺

試写会でも若い子たちが観に来ていて泣いているんです。

公開されてから観に行くと、新宿はすごく若い観客でいっぱいでしたよ。

 

平山

渋谷も入ったんですよ。

若い観客層が『gifted/ギフテッド』は動いてくれたんですね。

だから想像以上にヒットしましたよ。

 

池ノ辺

最初にツイートしてくれた高校生様様じゃないですか。お礼しないとね。

 

平山

はい、「FOXサーチライト詰め合わせセット」を送りました。

 

池ノ辺直子

予告編制作会社バカ・ザ・バッカ代表/映像ディレクター。

フリー後「池ノ辺事務所」を設立。
10周年を記念して、バカばっかりの職人集団の意味で 株式会社バカ・ザ・バッカに社名変更し、代表取締役社長に。
今年で創立31周年を迎える。

2004年マックスファクタービューティースピリット受賞。 著書に「映画は予告篇が面白い」(光文社刊)がある。 イマジカBS審議委員 ニューシネマワークショップ講師。 予告編上映カフェ「 Café WASUGAZEN」の運営もしている

これまでに手がけた予告篇は、『ボディーガード』 『フォレスト・ガンプ』『バック・トゥ・ザ・フューチャー シリーズ』 『マディソン郡の橋』『トップガン」『博士と彼女のセオリー』 『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』 『ドリーム』『僕のワンダフル・ライフ』ほか1100本以上。

最新版は、『バトル・オブ・ザ・セクシーズ 』、『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』。

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