Jun 12, 2023 news

突如奪われた市民の日常 匿名の映画作家たちが放つ、世界に向けた命がけのSOS 映画『ミャンマー・ダイアリーズ』

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第72回ベルリン国際映画祭でドキュメンタリー賞を受賞するなど多くの注目を集めた、映画『ミャンマー・ダイアリーズ』の公開が決定し、予告映像とポスタービジュアルが公開された。

東南アジアの国、ミャンマー。民主化にむけて変革が続いたこの10年、市民は自由と発展への希望を抱き始めていた。しかし2021年2月1日、軍が再び国の支配に乗り出し、反発した民衆による大規模な抗議デモが全国各地で勃発。人々は抵抗のシンボルとして“3本指”を掲げて軍政に反対する声をあげるも、1人の少女の死を皮切りに軍の弾圧行為は激化し、人々の自由と平穏な暮らしは崩れていく。

インターネットは定期的に遮断され、軍に都合が悪い情報を発信するメディアやSNS投稿が処罰の対象となるなど、国内外に情勢を伝えることが困難な中、若手ミャンマー人作家たちが自らの匿名性を維持しながら「ミャンマー・フィルム・コレクティブ」を結成。それぞれの日常から生まれた10人の映画監督による短編映画とSNSに投稿された一般市民の記録映像をシームレスにつなぎ、抑圧された日常における切実な“一人称の物語”を紡いでいく。

ドキュメンタリーとフィクションを行き来しながら、圧政下のミャンマーにおける市民の声の断片を生々しく伝える本作は、世界の話題から忘れ去られつつあるミャンマーで今なお生きる人々の叫びを伝える。

なお、配給元の株式会社 E.x.N では、本作の興行収入より映画館への配分と配給・宣伝経費を差し引いた配給収益の全額を支援金とし、ミャンマー避難民の生活支援活動を行う団体・施設に寄付をおこなう。

映画『ミャンマー・ダイアリーズ』は2023年8月5日(土)より全国順次公開。

作品情報
映画『ミャンマー・ダイアリーズ』

2021年2月1日、軽快な音楽に合わせてエクササイズの動画配信を行う女性。その背景には慌ただしく軍の車両が集結していく。抗議活動に参加した事により指名手配をうけ、引き裂かれるパートナー。理由もわからず拘束される母を守るため、必死に抵抗する幼い子ども。軍と戦うために地元を離れて戦闘訓練を受ける若者たち。自身が拘束される様子を必死に配信するジャーナリスト。パンデミックの最中に隣国に1人で避難した女性は隔離中のホテルで平和だった頃の記憶をノートに綴る。映画はドキュメンタリーとフィクションを横断し、圧政下のミャンマーにおける市民の声の断片を生々しく伝える。

監督・制作:ミャンマー・フィルム・コレクティブ

配給:株式会社E.x.N

© The Myanmar Film Collective

2023年8月5日(土)ポレポレ東中野ほか 全国順次公開

公式サイト myanmar-diaries.com