Dec 11, 2017 interview

『ハガレン』実写化でフルCGのアルに命を吹き込んだ、水石亜飛夢の想いとは?

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「出演側じゃなければ絶対に『釘宮さんに声をあててほしい』と思っていた」――自信に繋がった会話とは?

 

 

──皆さんそれぞれのアル像があるかと思いますが、アニメ版でアルの声を担当していた釘宮理恵さんの印象が強い人もいるかと思います。

そうなんですよね。僕も「ハガレン」ファンのひとりとして、その気持ちがすごくよくわかります(笑)。僕も今回、もし出演者側じゃなければ、絶対に「釘宮さんに声をあててほしい」と思っていたと思います。原作が好きな方はアニメ版も観ていらっしゃる方が多いですし。だからアルの声をやらせていただくのは、大好きだからこそのプレッシャーはもちろんありました。

 

 

──そういうプレッシャーは克服できましたか?

最初は重要な役割なので、本当に僕で大丈夫か不安だったんですけど、山田さんはもちろん、本田さんも他のキャストさん、監督、スタッフさんも僕が演じるアルを認めてくださったし、喜んでくださったことが自信に繋がったと思います。試写で完成作を観た後も、「アル、最高だったよ」と声を掛けていただいて、嬉しかったです。

 

 

──釘宮さんには会われましたか?

10月に大阪で開催された“MBSアニメフェス2017”にご招待いただいて、初めて(アニメでエドの声を担当した)朴璐美さんと釘宮さんにご挨拶できたんです! よく憧れの人のコンサートに行って興奮しすぎて倒れたとか聞きますけど、僕もその感覚に近かったと言いますか……。お会いしたときはずっとふわふわっとしていました。釘宮さんは、第一声で「すごく良かった」と言ってくださって、その後、「ずっと会いたかった」って。釘宮さんは僕にとってアルフォンスご本人様なので、その釘宮さんにそう言っていただけたことで、最終的に不安が減ったと言いますか、「ご本人様が認めてくれたんだから自信を持たないとダメだ!」と考えられるようになりました。

 

 

──それでは最後に、水石さんのおススメ本を教えてください。

「よつばと!」という漫画です。もともと「ハガレン」も「よつばと!」も、兄の影響で読み始めたんですが、漫画が全巻揃っているのはこの2つですね。「よつばと!」は、5歳の女の子・よつばの天真爛漫さ、それに巻き込まれる大人たちという構図や、何気ない日常の中の大切な時間が描かれている作風がすごく好きで、何度も繰り返し読んでいる漫画なんです。

取材・文/熊谷真由子
撮影/三橋優美子

 

プロフィール

 

水石亜飛夢(みずいしあとむ)

1996年生まれ、神奈川県出身。ミュージカル「テニスの王子様2ndシーズン」(12~15)や、主演作「星の王子さま」(15)など舞台で活躍し、2014年のドラマ「牙狼<GARO> ~魔戒ノ花~」では準主役を、翌年は「ロンリのちから」にメインキャストで出演。映画の出演作に『嫌な女』(16)、『武曲 MUKOKU』(17)など。2018年は主演作『笑いの枝折り』(春公開予定)、『花は咲くか』(2月24日公開)、『いぬやしき』が待機している。

 

作品紹介

 

映画『鋼の錬金術師』

あらゆる物質を分解して再構築する「錬金術」。幼い兄弟エドとアルは亡くなった母を生き返らせたいという思いから、錬金術における最大の禁忌である人体錬成に挑むが失敗し、その代償としてエドは左脚を、アルフォンスは身体全てを失い鎧に魂を定着させた姿になってしまう。数年後、不屈の精神で立ち上がり、国家錬金術師の資格を得たエドは、奪われた身体を取り戻すため、絶大な力を持つという「賢者の石」を探す旅に出る。そして兄弟は再び“人間の命とは何か”という命題と向き合うこととなる。

原作:荒川 弘「鋼の錬金術師」(「ガンガンコミックス」スクウェア・エニックス刊)
監督:曽利文彦
出演:山田涼介 本田 翼 ディーン・フジオカ 蓮佛美沙子 本郷奏多/國村隼 石丸謙二郎 原田夏希 内山信二 夏菜 大泉 洋(特別出演)佐藤隆太/小日向文世/松雪泰子
脚本:曽利文彦 宮本武史  
音楽:北里玲二
主題歌:MISIA「君のそばにいるよ」(アリオラジャパン)
配給:ワーナー・ブラザース映画
2017年12月1日(金)全国ロードショー
©2017 荒川弘/SQUARE ENIX ©2017映画「鋼の錬金術師」製作委員会
公式サイト:http://hagarenmovie.jp

 

 

原作紹介

 

「鋼の錬金術師」全27巻 荒川弘/スクウェア・エニックス

2001年~10年にかけて月刊「少年ガンガン」で連載されていた作品。幼い頃に亡くなった母にもう一度会いたいという一心で錬金術において最大の禁忌である人体錬成を行ったエドとアル兄弟。しかし錬成は失敗し、兄は左脚を、弟は全身を失ってしまう。エドワードは自分の右腕を失うことと引き換えにアルフォンスの魂を錬成して、鎧に定着させることに成功し、なんとか一命を取り留める。大切なものを失った絶望の中、兄弟は「元の身体に戻る」という決意を胸に、その方法を探すべく旅に出る。

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水石亜飛夢さんおススメ本

 

「よつばと!」あずまきよひこ/電撃コミックス

2003年より「月刊コミック電撃大王」で連載中のあずまきよひこによる人気漫画。夏休みの前日、元気ではちゃめちゃな女の子「よつば」と「とーちゃん」親子が引っ越してきた。よつばは、遠い海の向こうの島から来た不思議な女の子。そんな5歳の少女・よつばと、よつばに振り回される周囲の人々の日常がほのぼのと描かれる。2016年には第20回手塚治虫文化賞マンガ大賞に輝いた。