May 25, 2019 column

ハリウッド版ゴジラ再襲来!ゴジラ対キングギドラ、激闘の歴史

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日本のゴジラをハリウッドが復活させた、2014年の『GODZILLA ゴジラ』。本家へのオマージュを込めつつハリウッドのCG技術で描かれたゴジラは、大きな反響を呼んだ。その続編『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』がいよいよ5月31日に世界同時公開される。モスラ、ラドン、キングギドラまで登場する同作を鑑賞する前に、改めてゴジラ対キングギドラの激闘の歴史を振り返ろう。

ハリウッド版ゴジラがパワーアップして再び襲来!

2014年に公開された『GODZILLA ゴジラ』。日本が誇る怪獣王ゴジラが、2004年の『ゴジラ FINAL WARS』以来10年ぶりに復活、しかもハリウッドの手によって復活するということで、公開当時、大きな話題となった。製作を手がけたのは、『ダークナイト』『パシフィック・リム』などで知られるレジェンダリー・ピクチャーズ。


2014年版『GODZILLA ゴジラ』(Blu-ray・DVD 発売中) ©2014 Warner Bros. Ent and Legendary.

日本における最新ゴジラ映画である、2016年の『シン・ゴジラ』では、日本のゴジラ映画史上初めて完全フルCGでゴジラが描かれたが、それ以前にゴジラがCGで描かれた点でも『GODZILLA ゴジラ』は注目された。ちなみに、トライスター・ピクチャーズによる1998年のハリウッド版『GODZILLA』のゴジラは、主にCGで描かれているが、一部では着ぐるみも使用している。また、日本のゴジラ映画では、2000年の『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』の一部において、ゴジラがCGで描かれたこともある。

渡辺謙が演じた人物の役名「芹沢猪四郎」を、ゴジラ映画の第1作『ゴジラ』(54年)の監督・本多猪四郎と登場人物・芹沢大助博士からとるなど、本家のゴジラ映画にオマージュが捧げられていて、『GODZILLA ゴジラ』は国内外のゴジラファンからも愛された。その待望の続編『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(以下、『キング・オブ・モンスターズ』)が満を持して公開される。

監督は前作のギャレス・エドワーズに代わって、『X-MEN2』などの脚本を手がけたマイケル・ドハティが担当。キャストには、前作から引き続いて渡辺謙や『シェイプ・オブ・ウォーター』のサリー・ホーキンスが出演する他、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のカイル・チャンドラー、『マイレージ、マイライフ』のヴェラ・ファーミガ、『グランド・マスター』のチャン・ツィイーなど、実力のある役者陣が集結している。

サンフランシスコで怪獣ムートーと激闘を繰り広げたゴジラが姿を消してから5年。未確認生物を研究・調査する特務機関モナークの施設を武装集団が急襲する。開発中のあるテクノロジー装置を奪った彼らの目的は、南極に眠るキングギドラを呼び起こすことだった。キングギドラの覚醒とともに、世界各地で多くの怪獣が活動を開始。そして、再びゴジラも姿を見せた……。

キングギドラ、モスラ、ラドンと本家ゴジラ映画の人気怪獣たちが登場することも、本作の要注目のポイントである。モスラは、1961年の『モスラ』が初登場の蛾タイプの怪獣。成虫のカラフルで可愛らしいビジュアルなどが人気を呼び、1964年の『モスラ対ゴジラ』以降、ゴジラ映画に計8作も登場。『モスラ』(96年)、『モスラ2 海底の大決戦』(97年)、『モスラ3 キングギドラ来襲』(98年)と、モスラを主役にした「平成モスラシリーズ」まで作られている。翼竜タイプの怪獣ラドンは、1956年の『空の大怪獣 ラドン』が初登場。モスラと同じくラドンも、ゴジラ映画の常連で(登場作は5作)、時にゴジラと戦い、時にゴジラと共闘している人気怪獣だ。