Jan 04, 2018 column

2017年 大ヒット&高評価を得た日本映画は?そして人気コミック実写化が続く2018年の注目作を解説

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『銀魂』(ブルーレイ&DVD 発売中)©空知英秋/集英社 ©2017 映画「銀魂」製作委員会

心躍るアクション大作、泣ける青春物語、胸キュンのラブストーリー、震撼のミステリー……2017年、皆さんはどの映画に笑い、感動、興奮し、涙しましたか? これまで映像化は不可能と思われていた少年コミックが、技術の向上にともない次々と実写化、公開が相次ぐ昨年の流れ同様、2018年もこの傾向は続きそう。もちろん他にも、多種多様な見逃せない作品が盛りだくさん! 日本映画界の2017年の振り返りと、2018年の展望を見てみよう。

 

昨年、日本映画の実写作品で興収1位となったのは、39億円を叩き出した『銀魂』だった。福田雄一監督らしいユルさと原作の世界観の親和性、小栗旬や菅田将暉、橋本環奈、堂本剛など、メインはもちろん脇を固めるキャストに至るまで、豪華な俳優陣によるキャラクターの再現率の高さなどが話題になり、原作ファンをも巻き込んで高い評判を得た。

 

『君の膵臓をたべたい』(ブルーレイ&DVD 2018年1月17日発売) ©2017 「君の膵臓をたべたい」製作委員会 ©住野よる/双葉社

 

続く2位はロングランヒットとなった『君の膵臓をたべたい』(35.2億円)。決して派手な作品ではなかったものの、2016年の本屋大賞2位に選ばれるなど原作もベストセラーを記録、その心揺さぶる内容と誠実な作りが高く評価された。くしくも両作品とも小栗旬が出演しており、作品選びの確かさが証明される形に。以下、邦画の実写作品の2017年興収ランキングは、『忍びの国』(25.1億円)、『22年目の告白―私が殺人犯です―』(24億円)、『関ヶ原』(24億円)となっている。中でも、司馬遼太郎のベストセラーを原田眞人監督が完全映画化した『関ヶ原』は、“関ヶ原の戦い”を圧倒的なスケールで描いたスペクタクル大作であり、キャスト陣の熱演も光っていた。

 

『関ヶ原』(DVD&ブルーレイ 2018年2月7日発売) ©2017「関ヶ原」製作委員会

 

2017年を彩った、少年コミック実写映画三大作品と言える『銀魂』、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』、『鋼の錬金術師』。前述の通り、昨年の実写映画1位に輝き、早々に続編の製作が決定した『銀魂』は大成功。その『銀魂』とほぼ同時期に公開された『ジョジョの奇妙な冒険』は、興収は『銀魂』に及ばなかった。CG映像が高く評価されている曽利文彦監督作、山田涼介(Hey! Say! JUMP)主演の『鋼の錬金術師』は12月1日に公開され、初週首位を奪取。世界190カ国以上での公開も予定されており、最終的な興収がわかるのはまだまだ先。ファンが多いマンガ原作の実写化には様々な意見があるが、順調に数字を伸ばしていけば続編製作も十分あり得るだろう。

 

『BLEACH』(2018年夏 公開)©久保帯人/集英社 ©2018映画「BLEACH」製作委員会

 

そして2018年。今年の少年コミック実写版の大作と言えば、「週刊少年ジャンプ」の大人気作品『BLEACH』。『GANTZ』を成功させた佐藤信介監督&主演・福士蒼汰という最強布陣に加え、共演陣にも実力派をキャスティングしており、特に福士と敵役とのゴリゴリの殺陣には大きな期待を寄せられそう。『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』『無限の住人』『ちょっと今から仕事やめてくる』など、ラブストーリーから悪役に扮したアクション作まで、昨今、幅広い役柄に挑戦して快進撃が止まらない福士蒼汰は、『BLEACH』の他に「月刊コミックアヴァルス」で連載されていた『曇天に笑う』もあり。こちらは本広克行監督がメガホンを執ったテンポの良いアクション快作。福士の他に中山優馬や古川雄輝、桐山漣、小関裕太ら、あらゆる方面からの若手イケメン俳優たちが集結しているので、そういう視点で観るのもひとつの醍醐味だ。また、『BLEACH』の佐藤信介監督は「イブニング」に連載されていた奥浩哉原作の『いぬやしき』も控えており、『GANTZ』の原作者×監督のタッグ再び!ということでこちらにも注目したい。そして今年の大本命は、やっぱり『銀魂 パート2(仮)』になる可能性が高そう。第2弾でも福田雄一が監督を続投し、“武市変平太”は出ないが、佐藤二朗の出演が発表されている。さらなる続報を楽しみに待ちたい。

 

『銀魂 パート2(仮)』(2018年夏 公開) ©空知英秋/集英社 ©2017映画「銀魂」製作委員会