Oct 23, 2017 news

ハリソン・フォード『ブレードランナー』デッカード、『スター・ウォーズ』ハン・ソロなど、同じ役を長い時間を経て演じることについて語る。

A A
SHARE
sasaki-top

コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第151回

ハリウッド俳優のハリソン・フォードが、10月23日にザ・リッツ・カールトン東京で行われた、映画『ブレードランナー 2049』の来日記者会見に出席した。

「最初の『ブレードランナー』は日本での反響が良かったことを幸せに思っていたので、続編も楽しんで頂けることを願っています」

そう口にしたのは、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』以来約9年ぶり、そして、『ブレードランナー』の【リック・デッカード】としては35年ぶりの来日を果たしたハリソン・フォード。

35年ぶりに【デッカード】のオファーを受けた時のことについて、フォードは「撮影が始まる4年前に、リドリー・スコットから『またデッカードに興味はあるか?』と連絡をもらい、ストーリー次第だと思いながら短編やスクリプトを見てみたら、キャラクターがエモーショナルな次元で描かれていたのでとても満足しました」と、出演の経緯を振り返っていた。

また、今回の【デッカード】もさることながら、『スター・ウォーズ』シリーズの【ハン・ソロ】や、『インディ・ジョーンズ』シリーズの【インディアナ・ジョーンズ】など、長い時間をあけて同じ役を演じることに関して、フォードは「やっちゃダメ?(笑)」と、おどけながらも、「みんなたくさんのファンを抱えてる作品ばかりですし、ハン・ソロやデッカードなど、彼らがどう人生を生きてきたのか、俳優としてそれを演じることはとても興味深いことなんです」と、自身の思いを明かしてくれた。

そして、本作のメガホンを執ったのは、アカデミー賞で8部門にノミネートされたSF映画『メッセージ』で世界的な注目を集めたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。

SF映画の金字塔『ブレードランナー』の続編を手掛けたことについて、「最初の『ブレードランナー』は2019年の設定で、我々は今その時代に近づいていってるんですが、今回の続編は最初のものとはかなり違った世界になっていて、ある意味、パラレルワールド的な世界である2049年を描いています。現在の社会よりも遥かに気候も生活も厳しい世界になっており、建築物や乗り物、テクノロジーなどもその影響を受けています。でも、一番興味深いのは、未来ではなく現在について語っているところです」と、詳しくその世界観を語っていた。

最後に、フォードは「この映画は、人間の抱く質問に答えようとする映画というか、文化圏を超えた真の意味でのインターナショナルな映画だと思います」と、世界的ヒットの要因について分析していた。

会見にはその他、出演のアナ・デ・アルマス、シルヴィア・フークスが出席した。

映画『ブレードランナー 2049』(ソニー・ピクチャーズ配給)

映画『ブレードランナー 2049』(ソニー・ピクチャーズ配給)は、巨匠リドリー・スコット監督が、フィリップ・K・ディックの小説を基に作り上げた、1982年公開の傑作SF『ブレードランナー』から、35年の時を経て新たに生み出された続編。

監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ 脚本:ハンプトン・ファンチャー、マイケル・グリーン 出演:ライアン・ゴズリング、ハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス、シルヴィア・フークス、ロビン・ライト、マッケンジー・デイヴィス、カーラ・ジュリ、レニー・ジェームズ、バーカッド・アブディ、デイヴ・バウティスタ、ジャレッド・レト ほか

佐々木誠

「日刊 情報プレス」編集者 (有)情報プレス社が発行する「日刊 情報プレス」は、映画業界のニュースやイベント、興行成績、劇場公開情報など、映画に関する様々な情報を掲載。また、Facebookページでは、【情報プレスα】(www.facebook.com/joho.press.jp)として、映画の舞台挨拶やイベントの模様を面白可笑しく掲載中。日々アップしている。