パトリック・ディキンソン監督、リリー・フランキー主演による日英合作映画『コットンテール』のメイキング映像が公開された。
本作は、東京と、イングランド北西部に広がる湖水地方・ウィンダミアを舞台に、家族の愛と再生を紡ぎ上げたヒューマン・ドラマ。
長年人生を共に歩んできた妻・明子(木村多江)に先立たれた兼三郎(リリー・フランキー)は、明子の「イギリスのウィンダミア湖に遺灰を撒いて欲しい」という最後の願いを叶えるため、長らく疎遠だった息子の慧(錦戸亮)とその妻・さつき(高梨臨)たちとイギリスへとともに旅立つ。しかし、互いに長年のわだかまりを抱えた兼三郎と慧はことあるごとに衝突。さらに兼三郎には、慧に言えない明子とのもう1つの約束があった。
メガホンをとったのは、学生時代にオックスフォード大学と早稲田大学で日本映画を学び、日本に造詣が深いパトリック・ディキンソン監督。監督自身が母親を看取った経験をもとに脚本を書き上げたという本作は、昨年開催された第18回ローマ国際映画祭では最優秀初長編作品賞を受賞した。主人公・兼三郎を演じたリリー・フランキーは、脚本に深く共鳴して出演を決めたという。
この度公開されたのは、日英のスタッフ、キャストが集結した本作のイギリスロケの様子をおさめたメイキング映像。撮影が行われたのは、渡英をする際には隔離が必要だったコロナ禍の2021年。リリーは当時の状況も踏まえ「国の中でも意見が違っていたり、分断されているような空気の中で、イギリスのスタッフと1つのものを作っていると、世界は繋がっているなと感じさせてくれる撮影で、人間的に成長させてくれた。遠く離れていても人は皆同じことを考え、真剣に仕事をしているということを見ることができて、人生にとって重要な経験となった」と語る。
また、映像では、兼三郎の息子夫婦を演じた錦戸亮、高梨臨も登場し、さらに、『ベルファスト』でアカデミー助演男優賞にもノミネートされたイギリスを代表する名優、キアラン・ファインズと、彼とは初共演となる娘で、同じく俳優でもあるイーファ・ハインも本作の魅力を語っている。
映画『コットンテール』は、2024年3月1日(金)より全国公開。
60代の作家、大島兼三郎の最愛の妻、明子が、闘病生活の末に息を引き取った。埋めようのない喪失感に打ちひしがれた兼三郎は、生前の明子が寺の住職に託した1通の手紙を受け取る。そこには明子が子供の頃に訪れたイギリスのウィンダミア湖に、自分の遺灰をまいてほしいという最後の願いが記されていた。兼三郎は遺言を叶えるために、長らく疎遠だった息子の慧とその妻さつき、4歳の孫エミとともにイギリスへ旅立つ。しかし互いにわだかまりを抱えた兼三郎と慧は事あるごとに衝突。単身ロンドンから湖水地方に向かった兼三郎は田園地帯で道に迷い、途方に暮れるはめに。やがて兼三郎は亡き妻に導かれたこの旅の果てに、人生の最も大切なことと向き合っていく。
監督・脚本:パトリック・ディキンソン
出演:リリー・フランキー、錦戸亮、木村多江、高梨臨、恒松祐里、工藤孝生、イーファ・ハインズ、キアラン・ハインズ
配給:ロングライド
©️2023 Magnolia Mae/ Office Shirous
2024年3月1日(金) 新宿ピカデリーほか全国公開
公式サイト longride.jp/cottontail