【コメント全文】
▼大竹しのぶ
初めての内田組でしたが、監督を中心に丁寧に絵作りをする素晴らしいスタッフの皆さんに囲まれて、本当に幸せな時間でした。哀しく、辛い方向からではなく「どこまでも愛」の視点から描いているところを観ていただければ嬉しいです。
▼三浦友和
私の父親は95歳で亡くなる前の2年間ほどですが認知症と診断され、その姿を見てきました。最近では親しい友人が認知症を発症し、身近なものを自分事として捉えるようになっています。この作品への依頼があった際には、認知症の話と聞いた時点では正直拒否反応があったのですが、原作が矢部太郎さんのほのぼのとした『マンガ ぼけ日和』であったこと、そして脚本が辛さだけでなく、夫婦や親子の愛情に重きを置いている内容になっていたことなどで、出演させていただくこととなりました。大竹しのぶさんと、がっぷり四つの共演は初めてです。魅力的な俳優が大勢出演しています。やりがいのある仕事は楽しいです。期待してください。

▼櫻井翔
まずは、メッセージ性の高い社会派作品から、笑顔溢れるエンターテイメント作品まで作られる内田英治監督作品に参加できること、とても嬉しく思います。自分自身も年齢を重ね、認知症は身近な問題となってきています。いままさに向き合っている友人も多くいます。そのような中に矢部さん、長谷川先生の原作に触れ、この病に触れる中での温もりを感じました。阿久津医師という役柄を通して見る、大竹さん、三浦さん演じるご夫妻は、柔らかく、優しく‥‥でも、徐々に記憶が薄れていく喪失感、いつか来てしまう別れを感じさせ、胸がキューっと締め付けられます。微笑みながら、涙が頬を伝う。そんな温かな”人生”の話です。親御さん、もしくは自分自身と重ね合わせながら、ご覧いただけたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
▼内田英治(監督)
おばあちゃん、今天国でどうしてるかな‥‥。原作である「ぼけ日和」を読んだときにまず思い浮かんだのは、遠い昔に亡くなった祖母の姿でした。私がまだずいぶん若い頃に認知症となったのです。当時自分は若く仕事一辺倒で、遠い九州ということもあり、数回会っただけでおばあちゃんは旅立ってしまったのです。ああ、生きてるときにもっとたくさん会えばよかった‥‥、なぜあのときたくさん会いに行かなかったのだろう‥‥。同時に、おばあちゃんが生きた時代、おじいちゃんとの結婚生活、その子供であるうちの父との関係、そんなことに思いを馳せました。これは、薄れゆく記憶のなかで寄り添う男女。昭和というひとつの時代を生きた夫婦の愛の物語です。役者さんには、国民的俳優のお二人である大竹しのぶさん、三浦友和さんしかいない!と。また、寄り添う医師には、同じく日本で愛されている櫻井翔さんに声をかけさせていただきました。見ると本当に、母や、おじいちゃんおばあちゃんに会いたくなります。ハートフルでユーモアたっぷりの作品です。どうぞお楽しみに。

▼矢部太郎(原作)
認知症について僕はわからないことがたくさんあります。僕の母はずっと介護施設で働いていました。でも仕事のことについてあまり聞くことはありませんでした。どこか知ることをさけていました。もっと知りたくてマンガを描きました。長谷川嘉哉先生は「知識があれば、最期のときに笑顔で見送れる」と書かれていました。このたび、素晴らしいスタッフ、キャストのみなさまにより映画となりました。会議に参加して脚本づくりに加わりましたが、そこから先は一観客として完成を楽しみにしております。大切なだれかのことを想うこの映画『ぼけ日和』が多くの方に届き、知ってもらえることを願っています。


▼長谷川嘉哉(原案)
私自身、認知症だった祖父を介護した経験がきっかけで認知症専門医を志しました。「ボケ日和」がマンガとなり、さらに映画として多くの方に届けられることを心からうれしく思います。また、医療監修という立場で、作品づくりに携わる機会をいただけたことは、原案者としても医師としても大変光栄でした。何より、この映画が描くのは認知症という病気だけでなく、困難に向き合いながらも互いを思いやり、支え合い続ける主人公夫婦の深い愛情です。認知症は正しく理解すれば、必要以上に恐れる病気ではありません。そして介護は、一人で抱え込むものでもありません。この映画が、その思いを社会に広げるきっかけになることを願っています。

「今日もぼけ日和ですね。」忘れても続いていく日々の中で、そう笑って過ごす二人の愛の軌跡。
監督:内田英治
原作:矢部太郎「マンガ ぼけ日和」(原案:長谷川嘉哉/かんき出版)
出演:大竹しのぶ、三浦友和、櫻井翔
配給:東映
©2027映画『ぼけ日和』製作委員会
2027年 全国公開
公式サイト bokebiyori-movie