■ イントロダクション
ある週末の朝、リリー(スーザン・サランドン)は夫のポール(サム・ニール)と暮らす静かな海辺の邸宅に、娘のジェニファー(ケイト・ウィンスレット)、アナ(ミア・ワシコウスカ)とその家族たち、そしてリリーの学生時代からの大親友で家族同然のリズ(リンゼイ・ダンカン)を集める。しかしそれはともに楽しい時を過ごすためのものではなく、安楽死を選択したリリーが“家族が家族であるうちに”過ごすために自らが用意した最後の時間だった。集った家族とその友人たちは、それぞれ平静さを装いながら母の願いである最後の晩餐に参加する。しかし、あるきっかけで緊張の糸が切れ、次々と明かされていくそれぞれの秘密。そして最後に家族がとった行動とは…。
『マンデラの名もなき看守』(08)や『ペレ』(87)などで知られるビレ・アウグスト監督による傑作デンマーク映画『サイレント・ハート』(14・未)を、同作の脚本家であるクリスチャン・トープが自身でアメリカ映画として脚色、『ブラックバード 家族が家族であるうちに』として、新たな物語を紡ぎ出しました。
『ブラックバード 家族が家族であるうちに』
6/11よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて日本公開
■ スーザン・サランドンよりメッセージ動画
この度、自らの意思で死を選択する母親を演じたスーザン・サランドンから日本の観客へのメッセージ動画が到着。
これから本作が公開される日本の観客に対してメッセージを求められたスーザン・サランドンは「ブラジルや イタリアなど、母親の影響が強い国があるけど、日本は違うと思ってた。でも取材の時に日本も同じだと気づ いたの」「だからこの映画を見てほしい」とその想いを語り、最後に「それとまた日本に呼んで欲しい」との
ラブコールを送っている。
■ 各界の著名人からコメント
この度、ストリートスタイルフォトグラファー・ジャーナリストのシトウレイや漫画家・コラムニストの辛酸なめ子など各界の著名人から本作へのコメントが到着。
★シトウレイ <ストリートスタイルフォトグラファー・ジャーナリスト>
感情を押さえ抱え込んで、波風立てずに穏やかに過ごす生き方と、感情をぶつけ合い、
傷つけあいつつ強い絆で結ばれ暮らす生き方と。
どちらの人生が最終的に良いのかは終りを迎えるその時までは、分かる術などないのだけれど。
★辛酸なめ子 <漫画家・コラムニスト>※イラストあり
永遠の別れを前に繰り広げられるディープな人間模様。王様ゲームのごとく、強く美しい母の指令には誰も逆らえません。
女性として最高に幸せで理想の終活に感動と羨望がこみ上げました。
★鈴木涼美 <文筆家>
死を覚悟して望むのが子供だったらその決断は家族に許されないだろう。
では不治の病ではなかったら?余命がもっとずっと長かったら?
年齢が40代だったら?
許される境界線がどこにあるかなんて実はわからない。
誰かと深く関わり、自分のことのように思う、自分のことのように思われる、という行為は、
優しいようで実はとても暴力的なものでもあるのだ。
自分と相手の境界線が曖昧で、所有しあっているような錯覚をもたらす「家族」であれば尚更。
★松田純 <静岡大学名誉教授※「安楽死・尊厳死の現在」(中公新書刊)著者>
母は娘たちに「強く自由に生きよ」と説いて育ててきた。そのプレッシャーに押しつぶされそうになったアナの葛藤が、この映画のもう一つの見所だ。人間はいつも「強く自由」でいられるのだろうか。これが映画が投げかける問いだ。
監督:ロジャー・ミッシェル
脚本:クリスチャン・トープ
出演:スーザン・サランドン、ケイト・ウィンスレット、ミア・ワシコウスカ、サム・ニール、リンジー・ダンカン、レイン・ウィルソン、ベックス・テイラー=クラウス、アンソン・ブーン
2019年/アメリカ、イギリス/英語/97分/スコープサイズ/5.1ch/原題:Blackbird/日本語字幕:斎藤敦子
配給:プレシディオ、彩プロ PG12 © 2019 BLACK BIRD PRODUCTIONS, INC ALL RIGHTS RESERVED
公式HP:blackbird.ayapro.ne.jp