Aug 05, 2022 interview

コリン・トレボロウ監督が語る シリーズを通して伝えるべきことを考え作り上げた『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』

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『ジュラシック・パーク』のレジェンドたちとの仕事

池ノ辺 今回の『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』では、『ジュラシック・パーク』シリーズと『ジュラシック・ワールド』シリーズが見事に融合していました。懐かしい俳優たちが顔を揃えたのを見た時には、感動してちょっと泣きそうになりました。
最初の『ジュラシック・パーク』(1993)の公開は、監督がまだ高校生の頃ですよね。映画館のスクリーンで見た人たちが出演する映画を監督するってどんな感じでしたか?

© 2022 Universal Studios and Amblin Entertainment. All Rights Reserved.

トレボロウ 彼らはスターであり、アイコン的な存在ですからね。僕が彼らを信頼するのはすごく楽でしたけど、逆に彼らの信頼をどうやって勝ち取るかが大変だと思っていました。でも、思っていたよりも早くに信頼を勝ち取れたんですよ。

池ノ辺 それはどういう流れがあったんでしょうか。

トレボロウ とにかく彼らの声に耳を傾けようとしました。だって、彼らは30年も前からあのキャラクターになっていて、世界中の誰よりも自分のキャラクターについて理解しているわけですからね。そして、彼らは何のためにもう一度ジュラシック・パークの世界に戻ってきたのか。それは観る人たちに伝えたいことがあるからですよ。だからこそ僕は彼らの言葉を注意深く聞かなければならないと思ったんです。

池ノ辺 実際にはどういう演出をされたんですか。

トレボロウ 常に、対話をするようにしました。コロナ禍だったので、撮影中は皆で一緒にホテルに滞在していたんです。だから、ホテルで事前にリハーサルもできて、さまざまな準備も整えることができたので、現場に行った時にはもう何も言うことがなくて、確認すれば済むような状態でした。コロナはもうごめんですけど、この撮影の進め方は平時の普通のやり方より良かったんじゃないかと思いました。皆が親密になれたしコミュニケーションも取りやすかったですから。

池ノ辺 コロナで撮影ができなかった時には、監督は何をしていたんですか。

トレボロウ ロックダウンになってしまう前に、撮影はある程度済んでいました。ですから、映画のオープニングや、乗馬のシーンなど、撮影したものを編集したり、新たに加えるべきものを書き足したり、そういうことをしながら、とにかく前に進めていました。

池ノ辺 じゃあ、それはそれで、いい時間が過ごせたんですね。

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