Nov 11, 2017 interview

エンヴィー役 本郷奏多インタビュー「原作に近いと言っていただけるのは光栄なことです」

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演じる前よりはるかにエンヴィーが好きになりました

 

──今作はイタリアと日本での撮影パートがあったそうですね。

僕はイタリアへは行ってないのですが、どこがイタリアでどこが日本で撮ったのか境目がわからないほどCGの完成度が高く、そのクオリティには圧倒されてしまいました。僕もCGを使うシーンが多かったのですが、グリーンバック以外の場所で撮ったものでも作品を観るとCGが駆使されているので、技術の進歩を感じました。

 

 

──エンヴィーを演じる前と後で、彼に対する印象に変化はありました?

エンヴィーに関しては、原作やアニメを観ていたときにはあまり印象に残るキャラクターではなかったんです(笑)。僕、マンガを読むときに“この作品が実写化したら”と脳内キャスティングをすることが良くあって、自分がもし演じるとしたらと考えることも多いのですが、ハガレンに関しては作品が好きすぎることもあって、それがなかったんです。でもエンヴィー役に決まってから改めて原作を読み返してみると彼のことがどんどん好きになってきましたし、今はもう冷静な気持ちでエンヴィーを見られませんね。

──あまり多くは言及できませんが、今作のラストでもエンヴィーは大きな役割を担っていますもんね。

そうなんです。あんなにしっかりと描いてくださるとは思っていなかったので、自分でも驚きを隠せませんでした。監督が付け加えてくれたのかな、なんて思っているんですけどね(笑)。もしまたエンヴィーを演じる機会があるとしたら、彼の名前の由来であったり、内面的な部分に触れるエピソードが原作にあるので、そういった面にも触れることが出来たらうれしいですけどね。

 

 

──「otoCoto」ではおススメの本や漫画をお聞きしております。本郷さんのオススメ本を1冊お伺いできますでしょうか。

「ヒカルの碁」です。中学生くらいのときに初めて触れて、わかりやすく面白いというよりも、読んでいて色々なことを考えさせられるような作品が好きなので。

──「ヒカルの碁」でも脳内キャスティングをされたりもします?

しますね。囲碁って題材的に映像で見せるのが難しいかなと思っていたけど、「3月のライオン」であれだけかっこよく将棋を映し出していたので、今なら可能でしょうし。僕が演じられるかはともかく、いつか観てみたいですね。

取材・文/加藤蛍
撮影/佐野円香

 

プロフィール

 

本郷奏多

1990年生まれ、宮城県出身。2002年に映画デビュー。その後も様々な映画やドラマで活躍の幅を広げる。近年の主な出演作に映画「GANTZ」「進撃の巨人ATTACK ON TITAN」、直近では10月期ドラマ「アカギ」「ラブホの上野さんseason2」で主演を務めるほか、映画公開待機作として「氷菓」(11月3日公開)、「いぬやしき」(2018年公開予定)が控えている。

 

作品紹介

 

映画『鋼の錬金術師』

あらゆる物質を分解して再構築する「錬金術」。幼い兄弟エドワードとアルフォンスは亡くなった母を生き返らせたいという思いから、錬金術における最大の禁忌である人体錬成に挑むが失敗し、その代償としてエドは左脚を、アルフォンスは身体全てを失い鎧に魂を定着させた姿になってしまう。数年後、不屈の精神で立ち上がり、国家錬金術師の資格を得たエドは、奪われた身体を取り戻すため、絶大な力を持つという「賢者の石」を探す旅に出る。そして兄弟は再び“人間の命とは何か”という命題と向き合うこととなる。

原作:荒川 弘「鋼の錬金術師」(「ガンガンコミックス」スクウェア・エニックス刊)
監督:曽利文彦
出演:山田涼介 本田 翼 ディーン・フジオカ 蓮佛美沙子 本郷奏多/國村隼 石丸謙二郎 原田夏希 内山信二 夏菜 大泉 洋(特別出演)佐藤隆太/小日向文世/松雪泰子
脚本:曽利文彦 宮本武史  
音楽:北里玲二
主題歌:MISIA「君のそばにいるよ」(アリオラジャパン)
配給:ワーナー・ブラザース映画
2017年12月1日(金)全国ロードショー
©2017 荒川弘/SQUARE ENIX ©2017映画「鋼の錬金術師」製作委員会
公式サイト:http://hagarenmovie.jp

 

 

原作紹介

 

「鋼の錬金術師」全27巻 荒川弘/スクウェア・エニックス

2001年~10年にかけて「月刊少年ガンガン」で連載されていた作品。幼い頃に亡くなった母にもう一度会いたいという一心で錬金術において最大のタブーである人体錬成を行ったエドワード・エルリックとアルフォンス・エルリック兄弟。しかし錬成は失敗し、兄は左脚を、弟は全身を失ってしまう。エドワードは自分の右腕を失うことと引き換えにアルフォンスの魂を錬成して、鎧に定着させることに成功し、なんとか一命を取り留める。大切なものを失った絶望の中、兄弟は「元の身体に戻る」という決意を胸に、その方法を探すべく旅に出る。

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本郷奏多さんおススメ本

 

「ヒカルの碁」原作:ほったゆみ作画:大畑健/集英社

1999年〜2003年に「週刊少年ジャンプ」で連載されていた作品。主人公・進藤ヒカルは頭を使うことが嫌いな小学6年生。ある日、ヒカルは祖父の家の蔵で古い碁盤を見つける。その瞬間、碁盤に宿っていた平安時代の天才棋士・藤原佐為の霊がヒカルの意識の中に入り込んだ。「神の一手を極める」という佐為の囲碁に対する一途な想いが、徐々にヒカルを囲碁の世界へと導いていく…。2000年に第45回小学館漫画賞、2003年に第7回手塚治虫文化賞新生賞を受賞した。

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