――レトロなレコード店など世界観も素敵でした。今、映画界では合作が増えています。個人的にも“もっと増えたらいいな”と思っていますが、今回、合作に出演して良かった点、“ここを改善したらもっといい”と思ったことがあれば教えて下さい。
岸井 良かったことは、映画という言語があれば日本語だったり、中国語だったり、そういうお喋りの言葉を超えることが出来るということを凄く感じられました。撮影監督のウェイン・ローさんの感性は日本で撮るものとは違っていたと思います。文化も違いますし、見てきたものも違います。そうなると作り方も違う。作業の仕方という意味ではなく、感性の違いみたいなものが“凄く素敵だな”と思いました。世界的にも色々な国の人が撮影監督をやったりしていますよね。そういうことをどんどんしていって欲しいと思っています。
ツェン 良かったことは、自分が理解したことがないような言語と触れ合えること。そして今まで触れ合ったことがない人たちとの出逢いです。スタッフもそうですし、監督さん、共演者たち、新しい人たちと触れ合えることがまず大きなことだったと思います。それは自分にとっても大きな挑戦でした。俳優というのは、常に新しいものにチャレンジしていくことが必要。そういう新しいものにチャレンジしていくことで、皆が重なり合うことによって生まれるものが凄く素敵だと思っています。
このような経験から得た気持ちを、仕事以外の私生活でも生かしていきたいと思っています。いつも新しいもの、色々なものから自分が何かを発見するのを楽しみにしていますので、そういったものを今回経験できたことも合作に参加して良かったと思ったことです。改善出来ることについては、いくつかあるかもしれませんが、でもそれも振り返ってみると良かったことと同じ意味になっていて、全部、自分が会得したもの、気付きに繋がっているので、全部合わせて良かったと思っています。
台湾が大好きと語っていた岸井ゆきのさん。そんな岸井さんが台湾の街を歩き、ツェン・ジンホアさんと会話をしながら少しずつ距離が近づいていく様を演技で魅せてくれる映画『シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE』。真壁幸紀監督が丁寧に脚本を書き上げ、編集を施して世に送り出された二人の繊細な表情の変化を、スクリーンでご堪能ください。
岸井ゆきの ヘアメイク:茂木美鈴 / スタイリスト:丸山晃
ツェン・ジンホア ヘア: Isiah / メイク:Ellie Hu / スタイリスト:Connie s.

母を亡くし、深い喪失感を抱えたまま日々を過ごす、ちづみ。心の空白は埋まらず、時間だけが過ぎていくなか、友人に誘われ、台湾を訪れた。そこで、台湾人の母と日本人の父を持つシンシンを紹介される。見知らぬ街の風景と、何気ない会話の積み重ねが、止まっていた心を少しずつ動かしていく。消えない悲しみを抱えながらも、小さなぬくもりを見つけて‥‥。
監督:真壁幸紀
原作:吉本ばなな「SINSIN AND THE MOUSE」(新潮社刊「ミトンとふびん」収録)
出演:岸井ゆきの、ツェン・ジンホア、藤原季節、中田青渚、伊勢佳世、柄本時生、飯田基祐、リン・チェンシー、エンジェル・リー、リン・メイジェン、余貴美子
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
© 2021 Banana Yoshimoto.
Based on the novel by Banana Yoshimoto, published by Shinchosha.
Rights arranged through ZIPANGO, S.L.
©2026映画「SINSIN AND THE MOUSE」FILM PARTNERS
公開中
公式サイト sinsinmovie
