Jan 20, 2018 column

あれから40年、僕たちはどう生きてきた?いま再びマジンガーZが“元・男の子”たちの魂を震わせる!

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Dr.ヘルを打ち破ったマジンガーと人類の前に、新たに立ちはだかったミケーネ帝国。そのあまりの強さの前に、ボロボロとなっていくマジンガーZと兜甲児…。満身創痍となり立ち上がることも出来ないその姿は、僕たちにとってあまりにも衝撃的だった。無敵だったマジンガーZ。だからこそ、今そこにある敗北と絶望を僕たちは信じることが出来なかった。もはやこれまで…TV前の僕らもがそう思ったとき、そこに現れピンチを救ったのは新たなマジンガー「グレートマジンガー」だった! 新たな主人公。新たな敵との戦いへと引き継がれるこの最終回に、僕らはうち震えた。 1974年からはそのまま続編となる『グレートマジンガー』が放送され、これも大人気作品となった。翌75年からはストーリーや敵は異なるが、『Z』『グレート』と同じ世界を舞台としている『UFOロボ グレンダイザー』が放送され、足かけ4年を超えるシリーズとなった。

ちなみに『マジンガー』シリーズはヨーロッパ圏でも大人気となり、フランスでは『ゴルドラック』のタイトルで放送された『グレンダイザー』の視聴率が100%を記録!!というのは大きなニュースにもなった。ヨーロッパでの根強い人気を受けて、今作『マジンガーZ INFINITY』もイタリアでは日本に先行し昨秋に公開されている。

…と書いてきたが、同世代には「そんなこと知ってるよ!」という人も多いだろう。

とりあえずこれは「『マジンガーZ』はもちろん見ていたが、アニメファンにはならなかった」という人たちに記憶を呼び起こさせるため、だったとでも思って欲しい。

そうしたいほどに劇場でスクリーンを見つめながら脳裏にガンガン呼び起こされてきた当時。それによっておさまらない僕の…いや、僕だけではなく、見た同世代の多くが発症している“マジンガー熱”。『INFINITY』はそれくらいまごうことなき『マジンガーZ』だった。

冒頭から上手いと思ったのは、「旧作のどこからの続きとなっているのか」の設定だ。 本放送時の後にマンガファン、アニメファンへと進んでいった層からすれば、永井豪によるマンガではリメイク的な作品の『マジン・サーガ』や『Zマジンガー』などがあり、アニメでも東映動画(現・東映アニメーション)以外で制作された『真マジンガー 衝撃! Z編』や『マジンカイザー』など、いくつもの作品が作られている。だが、アニメファンにはならなかった人たちからすれば、それらを知らない人も多いだろう。

今作ではそういった後のリメイクやスピンオフには触れず、テレビアニメ『グレートマジンガー』から10年後の世界という設定で物語は始まる。だから本放送でこれらを見ていたがアニメファンにはならなかった人たちも入りやすいし、なによりそれは僕たちの“あの時”からの続きであることをも意味している。

もちろん、旧作そのままのアニメにはなっていない。映像は現代の作品らしくCGも多用。デザイン面ではZもグレートもシルエットは旧作そのままに見えるが、しかし装甲の分割やパネルラインが表現されるなどディテール密度の上がった今風のアレンジがされている。実社会を反映し、弓さやかは光子力研究所の所長になっているなど、女性キャラクターの描かれ方も変化している。 語られる作中での「あれから10年」の世界の話は、そのまま現実での「あれからの40数年間」を彷彿とさせるなど、新たな作品でありながらも1970年代から2010年代へと巧みに繋いでいる。

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