日本では年間約8万人が人知れず消え、そして今もどこかで誰かを待つ人がいる。そこにはいったいどんな物語が隠されているのか。「失踪者リスト」から着想を得て、その事象に興味を持ったドキュメンタリー出身の久保田直監督が青木研次のオリジナル脚本で映画化した、映画『千夜、一夜』。久保田監督はギャラクシー大賞をはじめ数々の受賞歴を持ち、劇映画デビュー作『家路』(14)はベルリン国際映画祭パノラマ部門正式出品の快挙を成し遂げた。
この度、30秒予告映像&メインビジュアルが公開された。
主演は日本映画界を代表する俳優・田中裕子。夫の帰りを待ち続けるひとりの女性の強さや脆さを繊細に体現する。田中演じる登美子とは対照的な女性・奈美を熱演するのは尾野真千子。登美子に想いを寄せる漁師の春男をダンカン、失踪した奈美の夫・洋司を安藤政信が演じ、物語に深みをもたらす実力派俳優陣が集結。
映像は、「日本の年間行方不明者数、約8万人」という衝撃的なナレーションで幕を開ける。舞台は北の離島の美しい港町。登美⼦(田中裕子)は理由も分からず突然姿を消した夫の帰りを30年間待ち続けている。登美⼦に想いを寄せる漁師の春男(ダンカン)が「心配だから面倒を見させてくれよ」と言い寄るも、登美子は突き放し、その気持ちに応える様子はない。そんな登美⼦のもとに、2年前に失踪した夫・洋司(安藤政信)を探す奈美(尾野真千子)が現れる。奈美は⾃分のなかで折り合いをつけ、前に進むために「夫がいなくなった理由が欲しい」のだという。
そして、夫の背中を追う登美子、奈美が扉を開けた先に立っている男性の後ろ姿、海へ入っていく登美子を追う春男など、印象的なシーンが次々と映し出される。「人はどれだけ愛した人のことを解っているのか」というナレーションが意味するものとは? そして、2人の「待つ女」たちに待ち受ける運命とは‥‥先の読めない展開に期待が高まる。
映画『千夜、一夜』は、10月7日(金)よりテアトル新宿、シネスイッチ銀座ほか全国公開。
北の離島の美しい港町。登美⼦の夫が突然姿を消してから30年の時が経った。彼はなぜいなくなったのか。⽣きているのかどうか、それすらわからない。漁師の春男が登美⼦に想いを寄せ続けるも、彼女がそれに応えることはない。そんな登美⼦のもとに、2年前に失踪した夫を探す奈美が現れる。彼⼥は⾃分のなかで折り合いをつけ、前に進むために、夫が「いなくなった理由」を探していた。ある⽇、登美⼦は街中で偶然、失踪した奈美の夫・洋司を⾒かけて‥‥。
監督・編集:久保田直
出演:田中裕子、尾野真千子、安藤政信 / ダンカン、白石加代子、長内美那子、田島令子、山中崇、阿部進之介、田中要次、平泉成、小倉久寛
配給:ビターズ・エンド
©2022映画『千夜、一夜』製作委員会
2022年10月7日(金) テアトル新宿、シネスイッチ銀座ほか全国公開