Nov 05, 2021 news

新進気鋭の監督ユニットが自作のパラドックス・スリラー映画『アンテベラム』の裏側を語るインタビュー映像を独占公開

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大反響を呼んだ『ゲット・アウト』(17)、『アス』(19)のプロデューサー、ショーン・マッキトリックが新たに放つパラドックス・スリラー映画『アンテベラム』。

本作が長編映画デビューとなる新進気鋭の監督コンビ、ジェラルド・ブッシュ&クリストファー・レンツのインタビュー映像を独占公開。複雑怪奇なストーリーの出発点や、グラミー賞候補の常連シンガーでもある実力派女優ジャネール・モネイの起用理由などが赤裸々に語られる。

ストーリーの出発点は、ジェラルド・ブッシュ監督を襲った悪夢だったという。ジェラルドは「その夢の中でエデンは時空を飛び越えながら必死に助けを求めようとしていた。そんな悪夢を見てすごく胸騒ぎがした。起きてすぐにペンを取り、書き始めた」と振り返る。そのストーリーにはハリウッド中の映画会社が注目したようで、共同監督を務めたクリストファー・レンツは「多くのスタジオが脚本の緊急性を感じてくれてね。複数のスタジオが名乗りを上げたが、最終的にライオンズゲートに決めた」と明かす。

さらに驚くべきことに、当初主演のジャネール・モネイはキャスティング候補に挙がっていなかったらしい。ジェラルドは「彼女は有名なポップスターだからね。スターのイメージが役につくのを避けたかった」とその理由を挙げる。ところが「グラミー賞の授賞式で彼女を見かけた。落ち着いた表情をしていた。でも隠しきれない輝かしい熱量を感じた。内在する炎が表に表れていた。その瞬間にクリストファーと2人で顔を見合わせた。『ヴェロニカを見つけた』」とイメージは180度変わり、主演抜擢となったようだ。

型にはまらない新進気鋭監督コンビと評される通り、演出面の斬新さも際立つ。冒頭5分の長回しの緻密さは、かのブライアン・デ・パルマ監督の諸作品に勝るとも劣らない緊張感がある。クリストファーは「予想どおり大掛かりな作業になった。家の正面から裏側まで800メートルの距離があった。それに冒頭の1カットは日没から始まり翌日の日の出で締めたかった。壮大な試みだが、これを実際に撮影する場合1日に2回しかチャンスはない。最終的に4日ぐらいかかった」と苦労とこだわりを覗かせる。

ジェラルドは「世界的な感染の広がりと時を同じくして、400年この国に続く人種差別の問題が増大した。人種差別についての議論は待ったなしの状況となり、公開を先送りする選択肢は消えた。できるだけ多くの人々に早く届ける緊急性があった」と今日的なテーマが内包されているからこそ、今観るべき作品だと強調している。

映画『アンテベラム』は11月5日(金)より公開。(TOHOシネマズ シャンテのみ11月7日(日)より公開)

作品情報
映画『アンテベラム』

博士号を持つ社会学者で人気作家でもあるヴェロニカは、優しい夫、愛くるしい幼い娘との幸せな家庭を築き上げていた。ある日、ニューオーリンズでの講演会に招かれた彼女は、力強いスピーチで拍手喝采を浴びる。しかし、友人たちとのディナーを楽しんだ直後、ヴェロニカの輝きに満ちた日常は突然崩壊し、究極の矛盾をはらんだ悪夢へと反転するのだった。一方、アメリカ南部のプランテーションで囚われの身となり、過酷な労働を強いられているエデン。ある悲劇をきっかけに、奴隷仲間とともに脱走計画を実行するが・・・。

脚本・監督:ジェラルド・ブッシュ、クリストファー・レンツ

出演:ジャネール・モネイ、エリック・ラング、ジェナ・マローン、ジャック・ヒューストン、カーシー・クレモンズ、ガボレイ・シディベ

配給:キノフィルムズ

©2020 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

2021年11月5日(金) 全国公開
(TOHOシネマズ シャンテのみ11月7日(日)より公開)

公式サイト antebellum-movie.jp