2022年に他界した大森一樹監督(『ヒポクラテスたち』、『ゴジラ』シリーズ)の最後の映画企画で、佐々木蔵之介を主演に迎えて、主人公の蘭方医らの奮闘を描く、爽快な医療時代劇『幕末ヒポクラテスたち』。このたび本作の公開日が決定し、あわせて特報映像が公開された。
西洋医学を学んだ蘭方医と旧来の唐由来の漢方医が混在した幕末の京都を舞台とした、日本の現代医学の夜明け前を描く本作は、1980年公開の京都の医大生たちの群像劇『ヒポクラテスたち』が高く評価された大森一樹監督の最後の映画企画。原案となったのは、移りゆく時の流れに取り残されていく人情味あふれる医者とその妻を描いた1960年公開の『ふんどし医者』(主演・森繫久彌、原節子、監督・稲垣浩)。しかし、撮影準備をしていた2022年に大森監督が他界。そのため一度は幻になりかけたが、大森監督の母校・京都府立医科大学の協力のもと、かつて大森監督の助監督を務めていた緒方明が遺志を受け継いで監督を務め完成させた。
京都出身の佐々木蔵之介が大らかに、そして快活に体現するのは、幕末の京都の村で貧富の区別や、立場の区別なく市井の人々を救う蘭方医・大倉太吉。さらに太吉を取り巻く、型破りで愛すべき人間たちを演じるのは個性豊かな俳優陣。太吉のライバルで、“どんな病も葛根湯”の漢方医・玄斎を演じるのは、『ヒポクラテスたち』で映画デビューを果たした内藤剛志。瀕死の重傷を負ったところを太吉に助けられる気性の荒い青年・新左を演じるのは、『佐々木、イン、マイマイン』など注目作への出演が続く藤原季節。新左の妹・峰役を藤野涼子、太吉をやさしく、時には強く支える妻・大倉フミ役を真木よう子、そして謎の侍・弾蔵役には『ヒポクラテスたち』で年長者の研修医役を演じた柄本明。ナレーションを務めたのは、大森監督作『風の歌を聴け』で映画デビューを果たした室井滋。脚本を担当したのは大森監督を70年代から知る西岡琢也と、京都と大森監督にゆかりのあるキャスト、スタッフが集結。京都府立医科大学150周年記念映画として、『ヒポクラテスたち』の医学生の“元祖たち”が現代医学の夜明け前に躍動する、爽快な医療時代劇が誕生した。

このたび公開された特報映像は、犬猿の仲の蘭方医・太吉と漢方医の玄斎は「また漢方医者のしりぬぐいか~」「生意気抜かすな!」と今日も一触即発。そんなある晩、太吉は瀕死の重傷を負った新左を救おうと、大胆にも飯屋の食台での手術に挑む。命と向き合い日々奔走する太吉。日本医学の“夜明け前”に生きる太吉らの奮闘ぶりをテンポよく映し出す映像となっている。
【コメント全文】
▼佐々木蔵之介
『人生は短し、術の道は長し』古代ギリシャ、医学の父 ヒポクラテスが遺した言葉だそうです。大森一樹監督が映画に込めた想いを、未来に遺した祈りを、時を経て同志の先輩や若者たちと、縁の京都で撮りました。私演じる太吉は幕末の激動の時代の中で、剛く真っ直ぐ、そしておおらかに! すべてのいのち愛しむ、人間くさい優しいお医者さんです。彼を取り巻く型破りで愛すべく人たちの、命懸けの願いと人生の可笑しみを、一緒に楽しんで頂ければ幸いです。
劇場でお待ちしております。

▼藤原季節
映画が始まった瞬間からワクワクの止まらぬ展開に、自分の出演も忘れ圧倒的に”観客”にさせられてしまい、まるで少年に戻ったようにキラキラした目で『幕末ヒポクラテスたち』を観ていました。ふと「自分がこの映画に登場するのか?」と思い出した頃には緊張で手汗が止まりませんでした。憧れの東映京都で高倉健さんの写真に見つめられながらヤクザ者を演じられた時間は夢のようでした。今、若い世代には「邦画を革新しよう」という大きなうねりがありますが、変わることのない、受け継がれるべき魂も日本映画にはあるんだという、もう一つの真実を教えていただいたような気がします。緒方明監督が現場で見ていた景色を、スクリーンを通して見ることができて感動しています。
▼内藤剛志
『内藤、映画撮るで、京都来い!』バイト先にかかってきた大森一樹監督からの一本の電話。そこからすべてが始まった。演じて、飲んで、演じて、ちょっと喧嘩して、笑って、また飲んで、演じて‥‥。そして70歳になり、大森監督の思いを一身に引き受けた緒方明監督のもと、また演じて、走って、大笑いして、少し考え込んで、また演じて‥‥。アオハルの日々を過ごさせてもらった。
二つの現場に共通していたのは「変化するとはどういうことか」を考え続けていたことだった。それぞれの時代の流れの中で、医師になることの意味や人の命、生きることとは何かに向き合いながら、簡単には答えの出ない大きなうねりの中へと飛び込み、時に流され、時に抗い、それでも勇気を持って泳ぎ続ける人々の姿を、スタッフ・キャスト全員の力で形にしていったように思う。
『ヒポクラテスたち』(1980)、『幕末ヒポクラテスたち』(2026)、そして『未来ヒポクラテスたち』(20XX)は、いつですか?
監督!映画化が決定したら、また必ず電話をください。楽しみに待っています。
映画『幕末ヒポクラテスたち』は、2026年5月8日(金)より全国公開。

幕末、京都のはずれの村。大倉太吉は、貧しい者からは診察代をとらず、大胆で爽快、好奇心旺盛な蘭方医。“どんな病も葛根湯”の漢方医・玄斎とは、ディスり合いが日課の犬猿の仲。そんなある日、気性の荒い青年・新左を手術で救ったことから、太吉と新左の人生が変わっていく。やがて村の危機に直面するなか、奮闘する太吉らが見出す明日とは。
監督:緒方明
原案:映画「ふんどし医者」©1960 TOHO CO., LTD.
出演:佐々木蔵之介、藤原季節、藤野涼子、室井滋(ナレーション)、真木よう子、柄本明、内藤剛志、川島鈴遥、家一希、諏訪太朗、阿南健治、栗原英雄、吉岡睦雄、斉藤陽一郎
配給:ギャガ
©2026「幕末ヒポクラテスたち」製作委員会
2026年5月8日(金) 新宿ピカデリー他全国ロードショー