朝井リョウによる同名小説を、監督・岸善幸、脚本・港岳彦で、稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、佐藤寛太、東野絢香を迎え映画化する、映画『正欲』。この度、本作の主題歌入り本予告映像が公開された。
本作の原作小説は、2009年「桐島、部活やめるってよ」で第22回小説すばる新人賞を受賞、2013年「何者」では直木賞を受賞した朝井リョウが、作家生活10周年で書き上げた渾身の一作。家庭環境、性的指向、容姿など、様々に異なる背景を持つ人たちを描写しながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを炙り出していく。
この度公開されたのは、主要キャラクターとなる5人の新たなシーンを含む、60秒の予告映像。正義で世界を測る検事の啓喜(稲垣吾郎)は、「社会の“バグ”は本当にいるの。悪魔みたいなやつがいるんだよ!」と激昂したかと思えば、かすかな笑みを湛え静かに空を見上げる場面も。大学生の八重子(東野絢香)は、自分が落としたプリントを拾ってくれた見知らぬ男性と手が触れ合った瞬間、怯えるようにその手を引っ込める。
八重子と同じ大学に通う大也(佐藤寛太)は、内に秘めた感情を吐き出すかのような激しいダンスを披露。ある秘密を抱える夏月(新垣結衣)は、なぜか着衣のままプールに浮かび、そんな夏月と秘密を共有する中学時代の同級生・佳道(磯村勇斗)は「この世界で生きていくために、手を組みませんか?」と彼女の目を見て語りかける。
「それでも私たちが、抱えている欲望はあっていいものだと思いたい」と語り、ぎこちなくも優しく佳道を抱きしめる夏月。その言葉の意図するものとは。
本作の主題歌には、Vaundyが、書き溜めた未発表の曲から映画の世界観に合うものを選んで提供したという「呼吸のように」が起用されている。
映画『正欲』は、2023年11月10日(金)より全国ロードショー。
横浜に暮らす検事の寺井啓喜は、息子が不登校になり、教育方針を巡って妻と度々衝突している。広島のショッピングモールで販売員として働く桐生夏月は、実家暮らしで代わり映えのしない日々を繰り返している。ある日、中学のときに転校していった佐々木佳道が地元に戻ってきたことを知る。ダンスサークルに所属し、準ミスターに選ばれるほどの容姿を持つ諸橋大也。学園祭でダイバーシティをテーマにしたイベントで、大也が所属するダンスサークルの出演を計画した神戸八重子はそんな大也を気にしていた。異なる背景を持つ彼らの人生がある事件をきっかけに交差する。
監督:岸善幸
原作:朝井リョウ「正欲」(新潮文庫刊)
出演:稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、佐藤寛太、東野絢香
配給:ビターズ・エンド
©2021 朝井リョウ/新潮社 ©2023「正欲」製作委員会
2023年11月10日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
公式サイト seiyoku