コラム 佐々木誠の『映画記者は今日も行く。』第178回
今や日本だけではなく世界中で人気を集める『マジンガーZ』の生みの親、漫画家・永井豪が1月13日に丸の内TOEI①で行われた、映画『劇場版 マジンガーZ/INFINITY』の初日舞台挨拶に登壇した。
実に45年ぶりの『マジンガーZ』に永井豪は「映画は楽しんで観ることができました。自分が観たかったのはコレだった! と感動しましたね。本当に良い作品でした」と大絶賛。主人公【兜甲児】の声を担当した森久保祥太郎に対しても「森久保さんの『マジンゴー!!』にシビれました。脳天にきましたね」と、満足気な表情を浮かべていた。
その言葉を受けて「嬉しいです」と感激していた森久保は、「必殺技や掛け声に関しては、先代の石丸さん(石丸博也)の声をオマージュして、石丸さんの声を聞きながらオーディションをやらせて頂いたんですが、緊張というよりは、むしろ「言っちゃっていいんですか?」という高揚感の方が強かったですね(笑)」と興奮すると、「声優として20年以上やらせて頂いてますが、実はロボットに乗るのは初めてだったんです」と、感慨深く語っていた。
そして、忘れてはならないのが、誰もが一度は聞いたことのあるオープニングテーマ曲を長年にわたり歌い続けてきた、“アニキ”こと水木一郎。45年ぶりの『マジンガーZ』に「感動の一言です。奇跡に近いです。45年前の歌詞を映画で新たに歌えるというのは、アニメ史上でもなかなかないことですよ。45年間歌い続けてきた歌手として、今日この日を迎えられたことが夢のようです。皆さんに感謝しています」と感激すると、「レコーディングに関しては、今までのことは一回忘れて、新曲を歌うような真っ白な気持ちで臨んでいました」と、その想いを口にしていた。
そんな水木はステージにて、「国歌のような歌ですから」と気合いを入れると、会場全体を巻き込んで、オープニングテーマ曲「マジンガーZ」を2番まで大熱唱。見事歌い上げた水木に対し、会場に集まった大勢のファンたちからは拍手喝采が贈られた。水木も「幸せです!!」と、感無量といった様子だった。
水木の横で一緒になって「マジンガーZ」を熱唱していた永井先生は「作品の良さを多くの方に語り継いでいってほしいです」とメッセージを届けると、降壇時には「愛してるゼーーット!!!」と、Zポーズを作りファンサービスする水木の姿もあった。
舞台挨拶にはその他、志水淳児監督、声優キャストの茅野愛衣、上坂すみれ、花江夏樹、ゲスト声優の宮迫博之(雨上がり決死隊)が登壇した。
映画『劇場版 マジンガーZ/INFINITY』(東映配給)
映画『劇場版 マジンガーZ/INFINITY』(東映配給)は、永井豪原作による国民的アニメ『マジンガーZ』を映画化した作品で、1972より放送されたテレビアニメから10年後の世界を舞台に、主人公・兜甲児とマジンガーZの新たな戦いを描く。
監督:志水淳児 脚本:小沢高広 声の出演:森久保祥太郎、茅野愛衣、上坂すみれ、関俊彦、小清水亜美、花江夏樹、高木渉、山口勝平、菊池正美、森田順平、島田敏、塩屋浩三、石丸博也、松島みのり、田所あずさ、伊藤美来、植田佳奈、本渡楓、朴璐美、藤原啓治、石塚運昇、田中亮一、オカリナ(おかずクラブ)、ゆいP(おかずクラブ)、宮迫博之 ほか