Jan 08, 2018

インタビュー

上坂すみれが語る『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』での新たなマジンガーの世界と、世代を超えて受け継がれるメッセージ

 

日本はおろか世界中で愛され続けるスーパーロボットアニメの金字塔『マジンガーZ』。その『マジンガーZ』が原作者の永井豪の画業50周年、そしてマジンガー生誕45周年を記念して完全新作『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』となって甦った。アニメ版終了の時代から10年後の世界を舞台に、突如出現した超巨大遺跡・インフィニティ、そして謎の少女・リサを巡り、主人公の兜甲児と復活したDr.ヘルが熾烈な戦いを繰り広げる。今作のカギを握るリサを演じるのは、声優の上坂すみれ。原作を知る彼女に今作の話、そして深いマジンガー愛について語ってもらった。

 

──まずは『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』に参加された、率直な感想を伺えればと。

最初に、オーディションのお話をいただき、そこからリサ役を受けたのですが、オーディションから決定まで時が空いたので、ダメだったのかな……?と思っていたんです。決まった時は信じられない!という気持ちが真っ先にありました。『マジンガーZ』という、私が生まれるずっと前から大勢のファンがいらして、マジンガーZがなければ産まれなかった作品がたくさんあるということを、肌身をもって知っていたので、こうした今作のために書き下ろされた新キャラクターという重要な役をいただけたことを、光栄に思いました。

 

 

 

リサは“心を持ったアンドロイド”。人間らしさが物悲しくもある

 

──上坂さんは、原作、テレビアニメ版の『マジンガーZ』はご存知でした?

女子高生の頃に神保町の古本屋で文庫版を手に取ったのが、『マジンガーZ』との出会いでした。元々永井豪先生の作品が好きで、中でも『デビルマン』が好きなのですが、『マジンガーZ』も、あんな終わり方になったらどうしよう!?と恐々としながら読み進めていたのですが、終始明るくメタ発言なんかもドンドン飛び出してきたりと、時代を先取りするかのような描写がたくさんで。最近大型版を購入して読んだら、冒頭で主人公の兜甲児が、敵の鉄仮面兵を刺し殺し「俺、殺人罪になるのかな……」と呟く場面があるんです。そこで刑事が「お前は主人公だから正当防衛になる。漫画の世界ではそうなっている」と語って「主人公で良かった!」というようなやり取りがあるんですよ。もう、思わず大爆笑。そういうお気楽ムードが終始漂っているんですよ。非常に葛藤の少ない、これぞ昭和なロボットアニメな内容で大好きです。

 

 

──今作は1972年放映のアニメ版の正式続編。参加されて『マジンガーZ』という作品に対するイメージで変わった部分はありますか?

原作もアニメも、10代の少年少女に向けて作られた、ものだったかと思います。それが『INFINITY』は今の10代の少年少女が観て楽しめるのはモチロン、原作を知る大人の方が観ても鑑賞に堪えるドラマになっています。マジンガーのカッコよさはそのままに、主人公の兜甲児が一線を退いて科学者になっていたり、弓さやかが光子力研究所の所長になっていたり、弓教授は総理大臣と、時代が繋がりながらも新しい世界観を見せてくれている部分に、この作品に携わったすべての方が『マジンガーZ』が好きで作ったんだ、という愛情がひしひしと伝わってきました。個人的には、機械獣のヴィジュアルが素晴らしいなぁと。21世紀にあんなに暴れまわる機械獣が見られるなんて……感慨深いです!(笑)。

 

 

──さきほど話題にも上がりましたが、上坂さんが演じられたリサは今作の完全オリジナルキャラクターですね。演じられた上坂さんから見て、リサというキャラはどんな存在ですか?

彼女は古代ミケーネ文明の科学力が作り出したアンドロイドではあるのですが、本人は喜怒哀楽という“人間そのもの”としか言えない心を持っていて、真っ直ぐな性格をしているんです。時には涙を流し、時にはからかったりと、すごく少女らしい可愛らしさを持った子。でも、超巨大遺跡・インフィニティを動かすキーパーソンとしての自覚も持っているので、後半重大な使命を帯び彼女にも色々な変化が訪れる。まさに今作の軸と言える存在かなと思います。

──“心を持ったアンドロイド”という難しい役どころですが、どのようなことを意識されて演じましたか?

リサは自分の感情を客観的にみているような子でして。自分の中に少女らしさがプログラムとして施されているんだという冷静な視点を持っているから、人間ではない、けど人間らしさも持っている自分に少し寂しさというか、物悲しさを感じていて。でも甲児と弓さやかをパートナー的な視点で見守りたいという素直な気持ちも持ち合わせている。なので、アンドロイドだからこそ、自分の人間らしさを表現したい!という心の表現を気にしながら、演じました。

 

 

──演じていて、楽しかった部分はどこでした?

『マジンガーZ』の世界にありながら、現代的“萌え”要素が詰め込まれたキャラで、自分で演じながら、完成した姿を想像するだけで胸がアツくなりました。途中セーラ服になったり、服が破けながらも健気にバードスの杖を振ったりと、萌えが体現する描写がたくさんされて、観ていて……いい気分になりましたね(笑)。あと、今作は、光子力エネルギーが重要なキーワードになっているのですが、ここまで光子力についてのワードは『マジンガーZ』でなければ言えないので、それが言えたのが嬉しかったですね。

 

 

──因みにですが、アフレコ現場の雰囲気や空気はいかがでした?

……食べ物がすごくたくさん置いてありました。

──そこですか(笑)。

はい(笑)。食べ物部屋が用意されていて、出番のない人はそこに集まってはサンドイッチを食べて談笑していたんですよね。私は途中からの参加だったのですが、現場に入った時にはすでに、和やかなムードができていて、緊張していたものが、現場の雰囲気に解かれていきました。

──途中から参加されたという点は、まるでリサの境遇にも通じますね。

言われてみれば確かに……。わざとなんでしょうか? そういう仕様だったんでしょうか……?(笑)。

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