主人公・ズーを支える心優しい隣人・エボを演じた、大ヒットブロードウェイミュージカル『ハミルトン』でトニー賞最優秀ミュージカル主演男優賞に輝いたレスリー・オドム・Jr.も監督としてのSiaに絶大な信頼を置いていたと語る。「自分のビジョンをしっかり持っていて、それを俳優に正確に伝える能力もあるすごい監督」また、「歌にしてもそうで、彼女自身が歌ったデモテープには映画の曲が全部入っていて、Siaの歌からたくさんの情報を得ることができた。デモテープ越しに、歌を通して僕らを導くなんて荒業が彼女にはできる。マイクの前に立つとSiaは自由に歌う。それに力をもらって、僕らも自分を解放して歌うことができた」と、ケイトと同じく明確なビジョンを持っていることを称えつつ、本作の重要な要素となる音楽についてもやはりSiaがキャストを導いていたことを明かした。
そして、ミュージックビデオや数々のステージに共に出演し、Siaのミューズとして長年活躍していたマディ・ジーグラーは、本作でイマジネーション豊かな自閉症の女の子・ミュージックを演じた。「Siaと私はデュオだし、本当に最高だから、Siaが関わることは何でもやってみたい」とすぐに出演を快諾したというマディは、「Siaと私のチームワークはすごくよくて、堅い絆がある。いつ、どんな仕事でも、しっくりきて楽しい。Siaは素晴らしい人で、一緒に歩んでこられた私は運がいい」と、これまでの仕事の例に漏れず、本作でも抜群のチームワークを発揮できたと語る。
Sia自身も、「映画はチームワークが大事」と実感したといい、「撮影中はみんな協力的で人生最高の時だった」と振り返っている。「私は、すべてにおいてボスやクリエイターになりたいとは思っていない。すべてができる限り最高の状態になるように気を配り、そのためには間違いも恐れなかった。『私にとってこれは初めてのプロジェクトなの』と言うのも怖くなかった」と、常にスタッフとキャストと協力する姿勢を持ち続けていた。
「それに、この映画の脚本は私一人で完成させたわけではない。皆にこの映画の脚本作りに関わってもらった。上手くいかないとき、エゴはプロジェクトを台無しにしてしまうこともあるから。コラボレーションすることで、美しい作品になった。私はとにかく、みんなで協力しているという感じで、よく笑っていた。」と語る。
シーンが上手くいかない場合は、俳優と一緒に脚本をリライトするなど、まさにチーム全体で作り上げ、リアルなドラマシーンにSia独自のカラフルでポップな音楽シーンが交錯するという、唯一無二の映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』は、2月25日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。
アルコール依存症のリハビリテーションプログラムを受け、孤独に生きるズーは、祖母の急死により長らく会っていなかった自閉症の妹・ミュー ジックと暮らすことに。頭の中ではいつも音楽が鳴り響く色とりどりの世界が広がっているが、周囲の変化に敏感なミュージックとの生活に戸惑い、途方に 暮れるズー。そこへアパートの隣人・エボが現れ、優しく手を差し伸べる。次第に3人での穏やかな日々に居心地の良さを覚え始めたズーは、孤独や弱さと向き合い、自身も少しずつ変わろうとしていくが‥‥。
監督・製作・原案・脚本:シーア
出演:ケイト・ハドソン、マディ・ジーグラー
配給:フラッグ
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2022年2月25日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
公式サイト lifewithmusic.jp