松岡茉優と窪田正孝をW主演に迎えた石井裕也監督最新作、映画『愛にイナズマ』の予告映像が公開された。
石井監督史上最もポップでハッピーなタッチで描かれるのは、今の社会を予見したかのような“アフターコロナ”の世界。社会の理不尽さに打ちのめされた恋人たちが、10年ぶりに再会したどうしようもない家族の力を借りて反撃の狼煙を上げる!という、愛と希望とユーモアが盛り込まれた痛快な作品に仕上がった。
“今描くべき物語”として圧倒的な熱量で描かれた脚本は多くの役者たちの心を突き動かし、主演の2人に加えて、池松壮亮、若葉竜也、仲野太賀、趣里、高良健吾、MEGUMI、三浦貴大、芹澤興人、笠原秀幸、鶴見辰吾、北村有起哉、中野英雄、益岡徹、佐藤浩市と日本を代表する俳優たちが勢ぞろいする。
今回が初共演となるW主演の松岡茉優、窪田正孝は本作の魅力・見どころについて、松岡「(観客にとって)この作品が“しょうがない、前を向くか!”と思えるような映画になっていたら嬉しいです」窪田「セリフにしろ映像にしろ本質的な意味で“書きなぐられた”作品で(皆が)普段言えない想いを愛を持って串刺しにしてくる、貫いてくる何かがある作品」とコメント。
さらに、改めて石井監督から映画を彩るエレファントカシマシの主題歌「ココロのままに」について、熱い思いを綴ったロングコメントが到着した。
▼石井裕也監督 主題歌「ココロのままに」に寄せて
この映画のアイデアが突然ひらめいた時、若き映画監督であり友人の坂西未郁君が目の前にいました。松岡茉優さん演じる主人公の折村花子も若き映画監督という設定なので、彼の存在が発想のきっかけになったんだと思います。
なので、花子が劇中で撮影する映像は全て坂西君に任せることに決めました。彼は今作の助監督でありながら、一部のパートでは監督をやったとも言えると思います。ちなみにその映像は、映画のエンドロールでも流れます。
それなら、そこにかかる主題歌はもうエレファントカシマシで決まりだと思いました。他の選択肢はあり得ません。坂西君の父親は坂西伊作という人で、かつて90年代にエレカシのPVをいくつも撮っていた凄腕の監督でした。
『愛にイナズマ』は、今は亡き大切な人に思いを馳せる映画でもあります。亡き父親と同じ道を選んだ坂西君が撮った映像にエレファントカシマシの曲が流れるのは必然だと、誠に勝手ながら思いました。
それに加えて個人的な話をしてしまうと、まだ20代の頃、若き映画監督として苦悩し、もがいていた僕を奮い立たせていたのは、いつだってエレカシの熱く真っ直ぐな音楽でした。ヘッドホンをして目を閉じ、己の中にある情熱の炎を確かめ、また頑張ろうと気合を漲らせる。何度も救われました。
エレファントカシマシ、『ココロのままに』をどうしても主題歌にしたかった理由は無数にありますが、やはり脇目も振らず一心不乱に頑張るこの映画の主人公にピッタリだと思ったんです。同じように苦しみながら頑張る方々にもこのエネルギーが届けばいいなと思っています。
僕たちの思いをご存じだったかどうかは分かりませんが、エレファントカシマシの皆さん、宮本浩次さんがこのオファーを受けてくれたことに心より感謝申し上げます。
映画『愛にイナズマ』は、2023年10月27日(金)より全国ロードショー。
長年の夢だった映画監督デビュー目前で、すべてを奪われた花子。イナズマが轟く中、反撃を誓った花子は、運命的に出会った恋人の正夫とともに、10年以上音信不通だった家族のもとを訪ねる。妻に愛想を尽かされた父・治、口だけがうまい長男・誠一、真面目ゆえにストレスを溜め込む次男・雄二。そんなダメダメな家族が抱える“ある秘密”が明らかになった時、花子の反撃の物語は思いもよらない方向に進んでいく‥‥。
監督・脚本:石井裕也
出演:松岡茉優、窪田正孝、池松壮亮、若葉竜也、仲野太賀、趣里、高良健吾、MEGUMI、三浦貴大、芹澤興人、笠原秀幸、鶴見辰吾、北村有起哉、中野英雄、益岡徹、佐藤浩市
配給:東京テアトル
©2023「愛にイナズマ」製作委員会
2023年10月27日(金) 全国ロードショー
公式サイト ainiinazuma.jp