May 26, 2023 interview

韓国映画界が全世界に放つ、シンデレラガールを生みだしたサイキックバトルアクション『THE WITCH/魔女 ―増殖―』 主演女優シン・シア インタビュー

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心を揺さぶる日常と非日常の対比

この作品で宣伝のために来日するとは思ってもいませんでした。こうやって日本の皆さんにお会いして 映画のお話をすることに 最初は少しドギマギしてしまったところもありましたが、本当に嬉しいです。自分はここまで来たんだな、と実感が湧きます。

私の考えていた少女のイメージを、言葉と身体と表情で表現をするのは、難しくて大変なんですけど、やればやるほど楽しかったです。また、そういった自分の姿を映像で見るというのは不思議な感じでした。

どんな俳優になりたいのか、どんな俳優になったらいいのかについては、常に考えています。
一番忘れてはいけないと思っているのは、初心を忘れないこと。一生懸命、最善をつくして演技をする俳優でありたいと思っています

新人のフレッシュさ満点ながら、責任感を強く持ち、しっかりと自分の言葉で受け答えするシン・シア。それでいて若者らしくコロコロと表情豊かに変わる。別の作品ではたくさんしゃべる役をやってみたいという彼女と劇中の無表情な少女にはギャップがある。今作を含めた、魔女ユニバースの魅力もそれと同様である。

素朴な少女に他を凌駕する能力、凶悪な暴力と心温かい気持ち、ひっそりとした田舎で繰り広げられるスタイリッシュなサイキックバトル。こういった設定だけでなく、ゆったりした日常と壮絶なアクションといったシーンの対比で我々の心を揺さぶってくる。そういった意味で原題サブタイトルが”the other one”というのもうなずける。

もちろん、今回の少女と前作の主人公であるク・ジャユンは、違うキャラクター設定なので、前作ファンも、今回初見の方も楽しめる内容となっているのでご安心を。

そしてこの魔女ユニバースの次回作について、シン・シアに聞くと、こう答えてくれた。

詳しい内容は知らないんですが、監督の頭の中には、かなり壮大な世界があるらしいです。

本作『THE WITCH/魔女 ―増殖―』のエンディングでは、さらなる展開と波乱を匂わせている。シンデレラガールを生む、超能力アクションシリーズ、今観ておかない手はない。

取材・文 / 小倉靖史
撮影 / 岡本英理

作品情報
『THE WITCH/魔女 —増殖—』

韓国・済州島の秘密研究所アークが何者かに襲撃され、惨たらしい殺戮の中でひとりの少女が生き残る。その少女は、遺伝子操作によって超人的なアサシンを養成する〈魔女プロジェクト〉の実験体だった。初めて研究所の外に足を踏み出した少女は、心優しい牧場主の女性ギョンヒとその弟デギルのもとに身を寄せ、少しずつ人間らしい感情に目覚めていく。しかし並外れたスーパーパワーを秘めた少女を危険視した〈魔女プロジェクト〉の創始者、ペク総括は、彼女を抹殺するためにスゴ腕の女性工作員チョ・ヒョンを送り込む。時同じくしてアークを壊滅させた超能力者集団“土偶”と、地元の犯罪組織も牧場に押し寄せ、ミステリアスな少女との壮絶なバトルの火ぶたが切られるのだった‥‥。

脚本/監督:パク・フンジョン

出演:シン・シア、パク・ウンビン、ソ・ウンス、ソン・ユビン、チン・グ、 チョ・ミンス、イ・ジョンソク、 キム・ダミ

配給:ツイン

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公式サイト ark-thewitch.com