Jun 08, 2019 interview

吹替一切なし!岡田准一が明かす『ザ・ファブル』&現代劇アクションへの熱き想い

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現代劇アクションをどんどんやっていきたい

──近年は『関ヶ原』(17年)や『散り椿』(18年)といった時代劇でも岡田さんは殺陣シーンに挑まれていましたが、久々に現代劇のアクションに挑戦されてどんなことを感じましたか?

もともとは現代劇の「SP」シリーズでアクションをやっていました。現代劇のアクションを勉強していく中で、時代劇をやらせていただく機会も増え、時代劇におけるエンターテイメントの要素や刀を使った殺陣の面白さみたいなのを模索したり、『散り椿』で殺陣を作ったりしたんです。今回久々に現代劇のアクションをやってみて、体が動くうちにどんどんやっていきたいという気持ちになりました。

──今後も新たなアクションシーンを生み出したり、岡田さんならではの殺陣を作っていきたいという想いがあるのでしょうか?

実は体を動かすアクションシーンのパターンと理論はそんなにバリエーションがないと思うんです。だからシーンに必要なアレンジをどれだけ加えて面白い殺陣を作っていけるかというのが課題です。今回の映画も“現代劇のアクションシーンの限界をどう突破するか”みたいなものがテーマにあって、だからこそアランに参加してもらった意義もあると思うんです。だけど、まだ日本のアクションはそこに追いついてない部分もあり、こういうアクションシーンにしたいけど、それをするならこういう準備が事前に必要というところまで考えなくてはいけないので、そこをクリアしていけたらもっと面白いアクションが作れるんじゃないかなと思います。

──では最後の質問になりますが、もしファブルのように1年間普通に生きるとしたらどこで何をしたいですか?

わりと普通に生きているつもりですけど(笑)、もしも1年間普通に生きられるのであれば、渋谷に行きたいです。昔ほど気付かれて騒ぎになることはなくなりましたけど、たまにご年配の方に気付かれて話しかけられることがあるんです(笑)。最近は時代劇などご年配の方が好きな作品が多かったので、特におじさんの支持を集めているみたいで(笑)。話は逸れましたが、若い頃は渋谷のNHKに毎週通っていたんですけど、歩いて通っていたのでちょっとした混乱を招いてました。そのイメージが今でもあるせいか渋谷だけは近寄れなくて(笑)。なのでもしも迷惑がかからないのであれば帽子もサングラスもなしで普通に渋谷の街をウロウロしてみたいです(笑)。

取材・文/奥村百恵

プロフィール
岡田准一(おかだ・じゅんいち)

1980年生まれ、大阪府出身。1995年にV6としてCDデビュー。2002年に放送されたドラマ「木更津キャッツアイ」にて主演を務めた。主な出演作に「SP」シリーズ(07~11年)、NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」(14年)、映画『永遠の0』(13年)、『図書館戦争』シリーズ(13・15年)、『海賊とよばれた男』(16年)、『関ヶ原』(17年)、『散り椿』『来る』(18年)、「白い巨塔」(19年)など。『散り椿』にて第42回日本アカデミー賞の優秀主演男優賞を受賞。2020年には『燃えよ剣』が公開予定。V6としてダブルAサイドシングル「ある日願いが叶ったんだ/All For You」が発売中。

作品情報
『ザ・ファブル』

どんな相手も6秒以内に殺す――。“ファブル(寓話)”と呼ばれるその謎の殺し屋(岡田准一)は、裏社会で誰もが“伝説”と恐れる存在だった。しかし、ちょっと仕事をし過ぎた彼に、ボス(佐藤浩市)は「1年間、一般人として普通に暮らせ。休業中に誰かを殺したら、俺がお前を殺す」と指令。ファブルは佐藤アキラという偽名を使い、相棒のヨウコ(木村文乃)と共に、初めて一般人として街に溶け込む生活を始める。インコを飼ったり、バイトしたり……。殺しを封じ、“普通”を満喫し始めた矢先、ファブルの命を狙う裏社会の組織や、ファブルに助けを求める者たちが次々に現れ、事態は思わぬ方向へ急発進。“絶対に殺してはいけない”指令のもと、絶体絶命のピンチを切り抜け平和に暮らせるのか――?
原作:南勝久「ザ・ファブル」(講談社「ヤングマガジン」連載)
監督:江口カン
脚本:渡辺雄介
出演:岡田准一 木村文乃 山本美月 / 福士蒼汰 柳楽優弥 向井理 佐藤二朗 安田顕 佐藤浩市
配給:松竹
2019年6月21日(金)公開
©2019「ザ・ファブル」製作委員会
公式サイト:http://the-fable-movie.jp/

原作紹介
「ザ・ファブル」南勝久/講談社

2014年から『週刊ヤングマガジン』(講談社)にて連載中。凄腕の殺し屋“ファブル”ことアキラの1年間の危険な休業生活を描き、第41回講談社漫画賞一般部門を受賞。現在までにコミックス18巻が刊行されている。