『機動戦士Zガンダム』『うる星やつら』『魔法の天使 クリィミーマミ』超ヒットアニメで確認する声優・島津冴子の足跡

島津：

本当にありがたいですよね。やっていくうちに、だんだん彼女の抱える根無し草的な孤独が分かってくるんですが、もし、監督から適切な説明がなかったら、ショートカットのボーイッシュな外見に騙されて、もっと威勢の良い演技にしてしまっていたかもしれません。

平野：

ちなみに、冴子ちゃんはどうして自分が、フォウ役をやることになったと思った？

島津：

『うる星やつら』のしのぶも、『魔法の天使 クリィミーマミ』のめぐみも、富野監督作品である『戦闘メカ ザブングル』のラグも、私のやってきたキャラって、明るく元気な女の子が多いんですが、私の演技の根底には悲しみを湛える女性、悲劇のヒロイン的なものがあるんですよ。それを見抜かれたのかなって。そういう意味ではフォウは、象徴的な役だったのかもしれませんね。

古川：

なるほどねえ。さて、そろそろ時間もなくなってきたので、最後に、今後の活動について教えてください。何かotoCoto読者にお知らせしたいことがあればぜひ。

島津：

（大きな声で）告知！　あります!!　12月23日に『クリスマスは「魔法の天使 クリィミーマミ」』というイベントを銀座で開催することになりました。

古川：

それはどういうイベントなの？　朗読劇みたいなもの？

島津：

トークあり、歌ありの豪華イベントです。キャストは、太田貴子ちゃん、水島裕さんの『魔法の天使 クリィミーマミ』コンビに加え、岩永哲哉さん（『神秘の世界エルハザード』水原誠役など）、笠原留美ちゃん（『地獄先生ぬ～べ～』稲葉郷子役、『サクラ大戦5』紐育星組の大河双葉役など）も出演します。お2人とも子供のころに『魔法の天使 クリィミーマミ』の大ファンだったんですって。そして、ぴえろさんの『魔法のスター マジカルエミ』に出演していらした岡本麻弥ちゃん（『機動戦士Zガンダム』エマ・シーン役、『サクラ大戦2』ソレッタ・織姫役など）も出演してくださることになりました！私を加えたこの6人で、オリジナルボイスドラマもやります。

平野：

そのボイスドラマは『魔法の天使 クリィミーマミ』のお話なの？

島津：

そうです。ただ、それが放送最終話直後の話なのか、あるいはシリーズ中のエピソードなのか、はたまた30年後の後日談なのかは今はナイショ。ただ、このメンバーとこのボイスドラマで、マミの世界に広がりが生まれたら良いなぁ～って。当時の音楽とSEも入るので、まるでアニメをみているような気分を味わっていただけると思います。当日は、クリィミーマミのグッズの販売コーナーもありまして、限定商品も出る予定ですので、ぜひお越しくださいね！

構成・文 / 山下達也
撮影 / 田里弐裸衣