Nov 19, 2017

インタビュー

『機動戦士Zガンダム』『うる星やつら』『魔法の天使 クリィミーマミ』超ヒットアニメで確認する声優・島津冴子の足跡

 

レジェンド声優インタビュー
島津冴子[80年代飛躍編]

arranged by レジェンド声優プロジェクト

 

 

アニメ黄金期の立役者である「レジェンド声優」と、自らもレジェンドである声優・古川登志夫さん、平野文さんが濃密トークを繰り広げるレジェンド声優インタビュー。今回お越しいただいたのは、そんな2人と『うる星やつら』で三角関係を築いた名女優・島津冴子さん。80年代アニメ作品で数多くのヒロインを演じてきた島津さんに、古川さん、平野さんが、“戦友”だからこそ聞ける、こんな話、あんな話を遠慮なしに訊ねます!!

 

歌舞伎からヒントを得た「男なんてええええ!」

 

古川登志夫
(以下、古川)

さて、今回は僕ら3人が出会った『うる星やつら』(1981年)について。僕の島津さんへの印象は、前回も話したように「深窓の令嬢」だったんだけど、そんなあなたが、作中では「男なんてええええ!」って大暴れするもんだからウケたよね(笑)。

平野文
(以下、平野)

しのぶ役はオーディションだったの?


島津冴子
(以下、島津)

はい、オーディションでした。


平野

そのセリフの中には「男なんて!」はあったの?

島津

ありました。それがあったから採用していただけたんじゃないかな(笑)。キャラクターデザインはすごく可愛い、楚々としたイメージなのに、台詞は「男なんて!」。そのギャップの面白さを声で表現しよう!って、思いました。後で気づいたのですけれど、高校時代に読んだ歌舞伎の本に書かれていた目の表現などがしっかり頭の中に入っていて、それを声の演技に生かしていたんです。

古川

島津冴子の演技論、ですな。

平野

当時はまだ新人だったし、「演技論」というところまでは意識していなかったのかもしれないけれど、無意識的にそういう引き出しを開いたというのはあるのかも知れないわよね。

島津

本当におっしゃる通りだと思います。

平野

その冴子ちゃんの「男なんて!」を聞いたスタッフからは何か言われた?

島津

オーディションの時は特に何も……。でも、30年以上経ってから、『うる星やつら』を制作していた当時スタジオぴえろさんのプロデューサーでいらした布川さんから、「あのときは、すごい女性声優が出てきたってビックリしたんだよ」って誉めていただいて。布川さんにはその後、『魔法の天使 クリィミーマミ』(1983年)でお声がけいただくんですが、私が演じた綾瀬めぐみは、当初から私をイメージして作られたキャラクターだったんですって。そういえば、オーディションなかったなぁ、って。

平野

でも、それくらい「しのぶ」っていうキャラクターは強烈だったわ。

 

 

古川

普段とキレた時のキャラクターのギャップが極端だったからね。

平野

それを演じられる声優を見つけた布川さんが驚いたというのも納得。私もスタジオで冴子ちゃんが細い身体を震わせながら「男なんてええええ!」って叫んでいるのを見て、どこからそんな声が出るのかって感心していたもの。

島津

田中真弓さん(藤波竜之介役)が「のどち●こに力こぶ」って言ってました。あっ、ここは伏せ字にしておいてくださいね!(笑)。

古川

ああ、何か話しているうちに当時のことを思い出してきたなぁ。あたるは、最初の方はラムよりもしのぶの方を追い回していたんだよね。

平野

それが後半は、しのぶの方がいろんな男の子にちょっかいだすようになっていって……面堂終太郎とか。

古川

面堂×しのぶは途中でけっこう良い感じになるよね。

島津

でも、結局最後は面堂終太郎もラムちゃんに戻っちゃうんですよ。そりゃあ、「あたしとしては、そのある人が気になるから残ってるワケよ。ただ、そのある人が気にしてるある人は、そのコトに全然気づいてないワケ」とか言いたくもなりますよね(笑)。

平野

あったわね~、そんなセリフ。劇場版『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(1984年)の給湯室のシーンよね。でも、ラムはそんなしのぶの気持ちも分からずに、ダーリンといつまでもこうして楽しい文化祭の時間を過ごしていたいって思っているから、ああいう物語になっちゃう。

島津

しのぶが可哀想で、当時はよくインタビューのファンの方へのメッセージで「しのぶの幸せも考えてください」って言っていました(笑)。そうしたらOVA(『うる星やつら 夢の仕掛人 因幡くん登場! ラムの未来はどうなるっちゃ!?』)で、因幡くんが出てきたの。私、あのお話、大好き。……本っ当に好き!

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