Oct 17, 2020 interview

ニコール・キッドマンが迫真の名演、ネオ・ノワールの衝撃作『ストレイ・ドッグ』を鬼才カリン・クサマ監督がオンライン インタビューで語る

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映画作りは夢を現実のものにすること

池ノ辺 私は日本で公開される映画の予告編を作っているんですが、ニコールの出演作では『遥かなる大地へ』(日本公開1992年)、『オーストラリア』(日本公開2009年)などを作ったことがあります。日本版の『ストレイ・ドッグ』予告編はうちのスタッフが作りました。観ていますか?

カリン 観てないの。送ってくれますか?

池ノ辺 じゃあ、後でスタッフに伝えて観られるようにしますね。

カリン ありがとう。楽しみにしています。

カリン・クサマ監督 / オンラインインタビュー風景

池ノ辺 アメリカで公開される時は、予告編について監督は意見するんですか?

カリン 色々やりとりをします。この映画はミステリーなので、作るのがとても難しいんです。私が伝えたいことのすべてを予告に入れることはできません。私は予告編が大好きだけど、作るのは難しい。

池ノ辺 予告編を作るときには、指定のディレクターがいるんですか?

カリン いいえ、いつも会社ごとに違う人が担当しています。

池ノ辺 最後にもう一つだけ質問が。監督にとって映画ってなんですか?

カリン (1分位の沈黙があって・・・)私にとって、映画制作は夢を現実のものにすることです。それがどんなに空想的なものであっても、現実に創造する事は、私にとってとても解放感があり、素晴らしいものだと思っています。

池ノ辺 素敵です!今日、監督のお話をうかがっていると、次回作の予告編は私が作りたいと思うようになりました。

カリン いいですね。ぜひそうしましょう!

インタビュー / 池ノ辺直子
構成・文 / 吉田伊知郎

作品情報
『ストレイ・ドッグ』

LA市警の女性刑事エリン・ベル、若き日の美しさはすでに遠い過去のものとなり、今は酒に溺れ、同僚や別れた夫、16才の娘からも疎まれる孤独な人生を送っている。ある日、エリンの元に差出人不明の封筒が届く。17年前、FBI捜査官クリスとともに砂漠地帯に巣食う犯罪組織への潜入捜査を命じられたエリンは、そこで取り返しのつかない過ちを犯し、捜査は失敗。その罪悪感が今なお彼女の心を蝕み続けていた。エリン役にはアカデミー賞女優のニコール・キッドマン。監督は、近作『インビテーション」も高く評価された日系女性監督カリン・クサマ。『L.A.大捜査線/狼たちの街』『ハートブルー』『ヒート』『ドライヴ」など、ロサンゼルスを舞台にしたネオ・ノワールの秀作、傑作に連なる本作は、凄まじい変貌を遂げたニコールと圧倒的な鬼才クサマ監督が放つネオ・ノワールの衝撃作。

監督:カリン・クサマ
脚本:フィル・ヘイ&マット・マンフレディ
出演:ニコール・キッドマン、トビー・ケベル、タチアナ・マズラニー、セバスチャン・スタン
配給:キノフィルムズ
提供:木下グループ
© 2018 30WEST Destroyer, LLC.

10月23日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国順次ロードショー

公式サイト:https://www.destroyer.jp

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池ノ辺直子

映像ディレクター。株式会社バカ・ザ・バッカ代表取締役社長
これまでに手がけた予告篇は、『ボディーガード』『フォレスト・ガンプ』『バック・トゥ・ザ・フューチャー シリーズ』『マディソン郡の橋』『トップガン』『羊たちの沈黙』『博士と彼女のセオリー』『シェイプ・オブ・ウォーター』『ノマドランド』『ザ・メニュー』『哀れなるものたち』ほか1100本以上。
著書に「映画は予告篇が面白い」(光文社刊)がある。 WOWOWプラス審議委員、 予告編上映カフェ「 Café WASUGAZEN」も運営もしている。
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