Sep 25, 2017 interview

第2回:観客がより興味を引く予告編なら改変してもOKがでた時代。

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池ノ辺

東和商事の頃って、社長は川喜多長政さん?

山田

そうです。

創業が1928年、来年で創業90年になります。

長政さんは秘書だった方とご結婚されて、それが川喜多かしこさん。

私が入社した時は、長政さんはお亡くなりになられていたのですが、川喜多記念映画文化財団を切り盛りされていた、かしこさんには新入社員一同でご挨拶に伺いました。

池ノ辺

東和さんは素晴らしい映画をどんどん日本に輸入されてきたわけですよね。

そこに東宝さんが入るのはいつですか。

山田

1975年に東宝東和になったんです。

東宝の名前が冠についたことで、東宝の劇場がバックにあることが明確になりました。

そうすると買い付けの時に、交渉の席で非常に効くわけですよね。

うちと契約すれば東宝という大きなチェーンで映画が公開され、興行が保証されていると。

池ノ辺

川喜多さんがずっと大事に育てていた東和という会社に、東宝さんが入ることで、もっといいものをどんどん買い付けて配給しようとなっていったわけですね。

山田

アラン・ドロンの作品などフランス映画の時代もありましたが、だんだんとハリウッドにシフトしていったという形です。

あとは、「サスペリア」などのホラー映画や香港映画ですね。

ジャッキー・チェンとか。

池ノ辺

そうだ! 東宝東和さんは、ジャッキー・チェンだ。

山田

それから大当たりしたのが、南アフリカの映画の『ミラクル・ワールド ブッシュマン』(1980年)とか『エレファント・マン』(1980年)。

『エレファント・マン』の監督はデヴィッド・リンチ。

感動で売ったんですからね。

デヴィッド・リンチで感動とは、今の人には考えられないでしょうけど。

池ノ辺

『エレファント・マン』も『ブッシュマン』も山田さんが入っていなかった頃の映画ですよね?

山田

入る前です。

金一封が出たのかもしれないですが、僕はそういうのは全然あやかってないです(笑)。

池ノ辺

80年代、90年代はハリウッド映画が一番面白い頃でした。

その面白い時期を、私も予告編をやらせていただいて、山田さんとも一緒にやらせていただきました。

その時期の作品でお話を聞きたいと思ったのが、『フリージャック』(1992年)。

ミック・ジャガーが出てるやつ。

山田

映画は当たらなかったけども、この時、ミック・ジャガーに来日キャンペーンをやってもらったんです。

オークラだったか、ホテルの宴会場を押さえて、そこでTVCMを撮りました。

演出はガル・エンタープライズの西川泉さんにお願いしました。

池ノ辺

どういうCMだったんですか?

山田

スモークを焚いて、後ろ向きに立つミック・ジャガーが、くるっと振り返りカメラを指さして、「お前をジャックする」と言ってもらったんですけど(笑)。

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池ノ辺

それは受けたでしょ。

でも、ミック・ジャガーがよくやってくれましたね。

山田

よくやってくれましたよね。

池ノ辺

東宝東和で山田さんが宣伝に関わった作品の中で、これは話しておきたいなというのはありますか。

山田

オリジナルの予告編をそのまま劇場で流したことはほどんどなかったので、どれも悩んで、どれも印象に残ってますけれど、この中で特に勝負かけなければいけなかったのが『ターミネーター2』(1991年)です。

池ノ辺

では、次は『ターミネーター2』の宣伝のお話からうかがいますね。

Ill be back

(文:モルモット吉田 / 写真:江藤海彦)


bokunowonderfullife  ©2017 Storyteller Distribution Co., LLC and Walden Media, LLC

映画『僕のワンダフル・ライフ』

ゴールデン・レトリバーの子犬ベイリーの“最愛の人”は、暑い車の中に閉じ込められて苦しんでいるのを救ってくれた、8歳のイーサン少年だった。それ以来、1人と1匹は喜びも悲しみも分かち合い、固い絆で結ばれていく。だが、犬の寿命は人間よりうんと短い。ついに、旅立つ日がきてしまう──はずが、ベイリーの愛は不死身だった! アメフト選手になる夢を断たれ、初恋の人とも別れてしまったイーサンを心配し、何度も生まれ変わってきたのだ。なぜなら、「イーサンを愛し、幸せにするのが僕の役目」だから! けれども、そう簡単にはイーサンと遭遇できない。ようやく3度目でイーサンとの再会を果たしたベイリーは、自らに与えられた“重要な使命”に気付くのだが──。 すべての愛犬家の夢を形にした、犬と人間の極上のラブストーリーが誕生した! 名匠ラッセ・ハルストレム、ドッグシリーズの集大成けなげでかわいい犬を主人公に贈る、涙と笑いと感動の物語!

監督:ラッセ・ハルストレム 原作:W.ブルース キャメロン『野良犬トビーの愛すべき転生』(新潮社) 出演:デニス・クエイド(吹替:大塚明夫)、ブリッド・ロバートソン(吹替:花澤香菜)、K・J・アパ(吹替:梅原裕一郎)、ジョシュ・ギャッド:ベイリーほか犬の声(吹替:高木渉)ほか

配給:東宝東和

9月29日から全国ロードショー

公式サイト http://boku-wonderful.jp/

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PROFILE

山田武司(やまだたけし)

東宝東和株式会社 営業本部 宣伝部アドバタイジング室

1960730日生まれ。1984年東宝東和に入社。広報部所属。1990年に広告部、1991年広告部映像班が新設され所属(映像全般の制作担当)2010年宣伝部長。2012年総務部、東和プロモーション、2016年には東宝東和マルチメディア事業部所属。2017年宣伝部アドバタイジング室に所属し、現在に至る。

<主な担当作品> 『ダンス・ウィズ・ウルブズ』 『ターミネーター2』 『ラスト・オブ・モヒカン』 『メジャーリーグ2』 『リバー・ランズ・スルー・イット』 『クリフハンガー』 『シックス・センス』 『山の郵便配達』 『ターミネーター3』 『トゥームレイダー』 『コールド・マウンテン』 『Mr.&Mrs.スミス』 『アメリカン・ギャングスター』 『マリー・アントワネット』 『ウォンテッド』 『マンマ・ミーア!』 『ザ・マミー / 呪われた砂漠の王女』 『怪盗グルーのミニオン大脱走』

池ノ辺直子

映像ディレクター。株式会社バカ・ザ・バッカ代表取締役社長
これまでに手がけた予告篇は、「ボディーガード」「フォレスト・ガンプ」「バック・トゥ・ザ・フューチャー シリーズ」「マディソン郡の橋」「トップガン」「羊たちの沈黙」「博士と彼女のセオリー」「ドリーム」「シェイプ・オブ・ウォーター」「スリー・ビルボード」 ほか1100本以上。 最新作は「ジョジョ・ラビット」「ジュディ 虹の彼方に」。
著書に「映画は予告篇が面白い」(光文社刊)がある。 WOWOWプラス審議委員、 予告編上映カフェ「 Café WASUGAZEN」も運営もしている。
映画が大好きな業界の人たちと語り合う「映画は愛よ!!」記事一覧はこちら

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