Sep 28, 2017

インタビュー

花澤香菜インタビュー『生まれ変わってもまた声優でありたい』

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人間と動物の不思議な縁に心を揺さぶられた人たちから熱狂的な支持を集め、ニューヨーク・タイムズのベストセラー第1位の座を1年以上キープし続けた世界29カ国で翻訳され出版されている原作小説の実写化に挑んだのは、犬をテーマにした作品に関わってきたラッセ・ハルストレム監督。すべての愛犬家の夢を叶える犬と人間のストーリーで主人公・イーサンと運命的な出会いを果たす女の子・ハンナの吹き替えを演じたのは人気声優の花澤香菜さん。犬と過ごした経験を持つ花澤さんに、『僕のワンダフル・ライフ』の魅力や、ご自身の思い出についてお話しいただきました。

 

──一番最初に今作に触れたときの感想を、覚えている範囲で構わないので教えていただけますか?

映像と台本を同じタイミングでいただいたので、まずは映像を観させていただきました。私にもイーサンとベイリーのように、小さい頃から一緒に育ったシーズーの女の子がいたので、その思い出とシンクロしてしまって。飼っていたペットが何度も転生して会いに来てくれるという夢のある描き方に、実際にこうだったらいいな、と胸が熱くなりました。

──花澤さんご自身は犬アレルギーなんだとか。

残念ながらそうなんです。シーズーのサラダちゃんは私が生まれる前から家にいたのですが、私が1〜2歳くらいのときに犬猫アレルギーが発覚して、そのあとは祖父母の家の子になりました。

──なるほど。体質的に一緒に暮らすことはかなわないけど、花澤さんの中にも犬と過ごした日々があるからこそ感じる部分がありそうですね。

はい。離れて暮らすようになってからもおじいちゃんの家には頻繁に行っていたので、サラちゃんと過ごした時間はたくさんありました。でも、私もイーサンのように、成長するにつれておじいちゃんの家になかなか行けなくなった時期もあり、もっとサラちゃんに会っておけばよかったと後悔することもありました。

──ハンナを演じるにあたって大切にしていたものはありますか?

私は今28歳なのですが、ハンナを実際に演じているブリット・ロバートソンさんも同じぐらいの年齢で、彼女の演技を見ていると無理に若さを出そうとか、そういう意図を感じなかったので、私も自然体に演じるのが良さそうだな、と。ハンナはティーンだけど、将来のこと、イーサンとの関係のことなどをすごく具体的に考えているんです。大人びて見えるのは外国のティーンということだけじゃなく、彼女自身がしっかりしている女の子だからなんだなと思いました。相手にも自分にもきちんと向き合って考えているので、そういう気持ちのまっすぐさみたいものを、私の声を通して伝わればいいなと。あとはアフレコの現場で、ベイリーと話しているときと、イーサンと話しているとき、はっきりと違いをつけて欲しいという指示がありました。でも私、普段からワンちゃんと接するときに、“よーしよしよし”ってならないタイプというか(笑)。

──赤ちゃん言葉とかではなく?

そうなんですよ。割と人と接するようにしてしまう癖があって。なので、ハンナがベイリーと接するときは、ブリットさんの演技をしっかり見るようにしていました。

 

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──今作にはゴールデン・レトリバーのベイリーを含めて、4種類の犬が登場します。レトリバー、シェパード、コーギー、セントバーナードのミックス、1番戯れてみたいのは?

これまで室内犬としか触れ合ったことがなかったのですが、イーサンとハンナがベイリーと海で遊んでいるのを見て、レトリバーのかわいさに気付きました。

──たしかに、身近にいない限りは大型犬と触れ合う機会ってなかなかないですもんね。

そういえばこの間、初めて馬を触ったんです。びっくりしたんですけど、馬もワンちゃんみたいにペロペロ舐めてきたりするんですよね。大きい動物と触れ合うのっていいな、とペロペロされながら思ったので(笑)、大型犬も近いものがあるのかもしれません。小型犬とはまた違った癒しが待っているんじゃないかなと思うんです。だってぬくもりが倍以上ですもんね。

 

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人間とワンちゃんは言葉を介さなくても心が通じ合うんです

 

──ハンナを演じたことで、人と犬との関係について改めて感じられたことはありますか?

イーサンとベイリーの関係を見ていると、ベイリー自身も小さい頃から自分が何のために生きているのかを考えながら成長していて、イーサンもベイリーがいることによってお兄さんになれたりする。言葉は通じないけど、お互いがお互いを思い合いながら成長していく姿を見ると、小さい頃から動物と触れ合うことは、心を豊かにすることなんだというのを改めて感じましたね。

──ベイリーとイーサンはペットと飼い主という関係を超え、もはや家族ですもんね。

そうですね。イーサンがお父さんやお母さんには見せられない顔も、ベイリーには見せられるので。本当に心で通じ合うというのは、こういうことなのかなと。

──ハンナとイーサンはベイリーがきっかけで出会いますが、花澤さんがサラちゃんと過ごしていたときにそういうコミュニケーションを取った経験はあります?

サラちゃんが、おじいちゃんの家の子になってからもよくお散歩に連れて行ったりしていたんですけど、そういう記憶がひとつもないんです。よくよく思い出してみたら、それっておばあちゃんが原因だったんじゃないかな、って(笑)。うちのおばあちゃんは、すごく元気な人で、踊りながら散歩をするんですよ。チャッチャッチャって言いながら先頭を歩いて、その後ろをおじいちゃんと私とサラちゃんでトボトボ付いていく、みたいな感じで散歩をしていたので、残念ながら誰も話しかけてくれませんでした(笑)。

 

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──映画をご覧になられて、特に胸が熱くなったシーンを挙げるとしたらどこでしょうか。

ハンナが泣いているときにベイリーが寄り添ってきてくれるシーンにはぐっと来てしまいました。サラちゃんとの思い出の中で、私が怒られて泣いていたときに、ずっと側にいてくれることが何回かあったんですよ。ワンちゃんには人間の楽しい気持ち、落ち込んでいるときの心が伝わっているのかなって思う瞬間があって。ベイリーとハンナのシーンでは、そのときのことを思い出してしまいました。