Sep 29, 2017

インタビュー

第4回:犬に限らず動物を飼ったことのある人、みんなの夢が詰まった映画です。

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池ノ辺直子の「新・映画は愛よ!!」

Season17  vol.04
東宝東和株式会社
営業本部 宣伝部アドバタイジング室
山田武司 氏

 

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映画が大好きで、映画の仕事に関われてなんて幸せもんだと思っている予告編制作会社代表の池ノ辺直子が、同じく映画大好きな業界の人たちと語り合う「新・映画は愛よ!!」


最終回の第4回は、東宝東和株式会社の山田武司さんに、ご自身も宣伝に関わられたあの大ヒット映画『シックス・センス』の予告編制作にまつわるお話や、いよいよ9月29日公開の映画『僕のワンダフル・ライフ』の宣伝にまつわるお話を聞かせていただきました

→前回までのコラムはこちら

 

 

池ノ辺直子
(以下 池ノ辺)

東宝東和さんの大ヒット作と言えば、『シックス・センス』(1999年)もすごかったですね。

誰が予告編を作ったんですか?

 

山田武司
(以下、山田)

ガルの畑島さんです。

最初に、全米NO.1大ヒットのスタートを切ったという情報しかない状況でノンスーパーで見ました。

「幽霊が見えちゃう少年のお話としてよく出来ているけどそんなに怖くはないなぁ」なんて思っていたら最後のどんでん返しに、「ああ、これでお客さんが来たんだ」と思って。

 

池ノ辺

私も、あれはびっくりしました。

 

山田

じゃあ、日本の予告編はどうしようかということで、“シックス・センス”は、日本語だと第六感になっちゃって、ヤマカンみたいなイメージになってしまう。

宣伝プロデューサーが、“シックス・センス”それは人間が知ってはならない能力であるとして視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚という五感のほかに6番目の感覚を持っている少年の話なんだとしたんです。

予告もまずシックス・センスとはなんだということをわからせるところを頭に見せました。

この映画がヒットしてほっとしました。

会社が厳しい時だったから。

 

池ノ辺

そして東宝東和さんが大きく変わったのが、ユニバーサル映画の配給宣伝をやり始めてからですね。

そこから、今までやってきたものがもっと大きく広がっていったということですね。

 

山田

今まで扱えなかったようなハリウッド映画も、配給して扱えるようになりました。

 

池ノ辺

今までのような買い付けたものを宣伝していくのと、メジャーのものを宣伝していくのでは大きな違いはありますか?

 

山田

初めてそこでメジャーさんの苦労がわかりました。

向こうの了解を取らなければ一歩も進めないし、日本ではこういう風に売ったほうがいいというのを、日本の細かい事情がわからない外国の方たちに納得してもらわなければならない。

日本だったらこの方がよい、日本はそっちと違うマーケットなんだということを理解してもらいつつ、熱意だけじゃダメだから、場合によっては数字という形にしたりして。

 

池ノ辺

リサーチをして、数字を見せる。

そして、先方を納得させると。

 

山田

そうですね。

 

池ノ辺

そうやって大ヒットを掴みとらなければいけないということがあるんですね。

そして、大ヒットにつなぎたいのが今日初日を迎えた『僕のワンダフル・ライフ』。

山田さん、この映画の売りは何でしょう?

 

山田

完全にワンちゃんですね。

犬を飼ったことのある人、犬に限らず動物を飼ったことのある人、みんなの夢が詰まった映画です。

どうしても人間より寿命が短い犬と飼い主はいつか別れなければいけない日がやってくる。

けれど、それがまた自分のところに戻ってきてくれる。

犬は普段こういう風に考えているのか !? とか、みんなの夢を託しているような犬の目線で描いた映画。

こういうのを作ってくれると、やっぱり犬好きとか、動物を飼ったことのある人の気持ちをすくい取れるのかな?という感じがしますね。

 

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池ノ辺

最初に山田さんが東宝東和さんに入った時から随分変わって、今はウェブ用で宣伝することも多くなったし、すぐ宣伝展開に対してツイートしてくる人たちも多くなった中で、今回はいいコメントしかないんですよね?

 

山田

そうなんですよね。

まあ、タイトルのことはちょっと言われましたけどね。

そんなダジャレみたいなと。

でも、見ると“ワンダフルライフ”というのが犬だから人生ではないんだけれど、素晴らしきかな人生、というような思いが、このタイトルには入っていると思うんです。

 

池ノ辺

予告編だけでこんなに泣くから、映画を見たらどうなっちゃうんだろう。

見にいけないと言うツィートもたくさんあったそうですね。

 

山田

そうなんです。

映画館でタオルが何枚いるかわからないので、人知れず見たいと。

だからDVDが出るまで待ってると言われると、予告に反応してくれてとてもうれしいんですけど、ぜひ劇場に来てくださいよ!と言いたいです(笑)。

 

池ノ辺

今回は吹き替えバージョンもありますが、それも面白そうですね。

 

池ノ辺直子

予告編制作会社バカ・ザ・バッカ代表/映像ディレクター。

フリー後「池ノ辺事務所」を設立。
10周年を記念して、バカばっかりの職人集団の意味で 株式会社バカ・ザ・バッカに社名変更し、代表取締役社長に。
今年で創立30周年を迎える。

2004年マックスファクタービューティースピリット受賞。 著書に「映画は予告篇が面白い」(光文社刊)がある。 イマジカBS審議委員 ニューシネマワークショップ講師。 予告編上映カフェ「 Café WASUGAZEN」の運営もしている

これまでに手がけた予告編は、『ボディーガード』『フォレスト・ガンプ』『バック・トゥ・ザ・フューチャー シリーズ』 『マディソン郡の橋』『トップガン」『博士と彼女のセオリー』『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』『ドリーム』『僕のワンダフル・ライフ』 ほか1100本以上。

現在進行中の作品は、2017年度のヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞、東京国際映画祭 2017特別招待作品『「シェイプ・オブ・ウォーター』。

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