Feb 04, 2022 interview

土屋太鳳が語る 『大怪獣のあとしまつ』で体現する特撮ヒロイン像

A A
SHARE

高校生役から、妻役への定着

――土屋さんは『春待つ僕ら』(2018年)を機に、高校生役を卒業するとお話されていましたが、その後は『哀愁しんでれら』(2021年)に『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』(2021年)、そして本作と“妻役”が続いているのが印象的です。

確かに、突然高校生を卒業したら妻をやっていたかもしれない(笑)振り幅はあるなと思いますが、作戦があるわけでもなく、いただいたお仕事がたまたまそういう役だったんです。ただ、それこそ何か、自分の宿命みたいなものがあるんだろうなと。女優という肩書きがついているうえで、女性として表現できるものはしたいと考えていますし、エンターテイメントとして届けていける立場にあるのであれば、引き続きいろんな役をやりたいと思っています。

――その中で出演したい作品や、挑戦したい役はありますか?

私の祖父が医者で、漫画家の水木しげるさんもいらしたラバウルという激戦区にいたので、そういう時代ものもやってみたいです。また、今回共演させていただいた涼介さんの素晴らしいところが、本番とカットの切り替えがなかったことなので、自分もそうできる役や作品に出会いたいなと思います。

――何か自分の地続き的な役というか。

はい、たまたまここでカメラが回っていたとか、そういう方が楽ですね。

――Netflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」では素晴らしい肉体美とアクションを披露するなど、役作りに対してストイックな印象があるのですが、その原動力は?

うちの家系がストイックなだけかもしれないです。でも「今際の国のアリス」シーズン2は、前作のような筋肉質さというより、女性らしい身体のラインを大切にしているので、少し変化があります。あとは自分の性格です。「こういう役はそういう体型だよね」っていうのがあって、そこを作らないと役になれない、と思っているかもしれないです。

――30代に向かうなかで、女優として今後しておきたいことは?

人の話を聞いたり、ちゃんとプライベートでも自分の心を使うことが大事かなと。やっぱりそういうところに、生き方が出るなと思うんです。だから脚本など誰かが書いた言葉を読んで、その言葉に自分の人生や気持ちをいかにインプットできるかだと思うので、もっともっとその練習をしたいです。

取材・文 / アナイス
写真 / 岡本英理

ヘアメイク / 石川ユウキ(Three PEACE)
スタイリスト / 津野真吾(impiger)
衣装 / Create Clair、ma chere Cosette?

作品情報
映画『大怪獣のあとしまつ』

人類を未曽有の恐怖に陥れた巨大怪獣が、ある日突然、死んだ。国民が歓喜に沸き、安堵に浸る一方で、残された巨大な死体は徐々に腐敗・膨張を進めていた。爆発すれば国家崩壊。終焉へのカウントダウンは始まった。絶望的な時間との闘いの中、国民の運命を懸けて死体処理を任されたのは、警察でも軍でもなく、3年前に突然姿を消した過去をもつ1人の男。彼に託された《使命》とは一体?果たして、爆発を阻止することができるのか。前代未聞の緊急事態を前に立ち上がった、ある男の“極秘ミッション”を巡る空想特撮エンターテイメントが、今、動き出す。

監督・脚本:三木聡

出演:山田涼介、土屋太鳳、濱田岳、眞島秀和、ふせえり、六角精児、矢柴俊博、有薗芳記、SUMIRE、笠兼三、MEGUMI、岩松了、田中要次、銀粉蝶、嶋田久作 笹野高史、菊地凛子、二階堂ふみ、染谷将太、松重豊、オダギリジョー、西田敏行

企画・配給:松竹、東映

©2022「大怪獣のあとしまつ」製作委員会

2022年2月4日(金) 全国公開

公式サイト daikaijyu-atoshimatsu.jp