―― 黒羽さんご自身はどんな魅力を持った人に惹かれますか。
男女関係なく、子ども心を常に持った人に惹かれます。特にオジサン、木梨憲武さんとか所ジョージさんとか楽しそうにしているオジサンに凄く惹かれます(笑)。
そうなりたいという願望があって、今、エンケン(遠藤憲一)さんと一緒に火曜ドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」をやっているのですが、滅茶苦茶、子ども心の塊みたいな方なんです。人としてそういう人と一緒に居るとすごく楽しいし、嬉しくなります。将来的には自分もそういう人になりたいと思っています。男女問わず、楽しそうな人、子ども心を持っている人に魅かれます。
―― 黒羽さんもそうだと思います。私は舞台挨拶司会などでご一緒する時、黒羽さんにボールを投げれば、皆で楽しく会話してくれるという安心感に途中から気づきました。
そう思って頂けたら嬉しいです。そんな人になりたいという想いがあるんです。完成形はそっち系なので(笑)。
―― 皆で作ることを大切にされているという印象があります。
意識したことはありませんが、皆でワイワイやりながら、作り上げていく過程が好きなのかもしれません。完成したものよりも、作り上げていく段階が好きなんだと思います。色々と悩んだり、考えたりして、その結果上手くいった時にとんでもない達成感が得られるので、物づくりをしている最中が好きです。
掃除とかもそうで、綺麗になった状態よりも掃除をしている瞬間が好きですね(笑)。汚いものが綺麗になっていく姿を見るのが好きだし、磨いていてどんどんと綺麗になっていく過程が好きです。
―― 舞台なら稽古が好きということですか。
「駄目だ」と言われている時は好きではないですが、自分が悩みながらやっていって上手くいった時に“あの過程は楽しかった”と思いますね。
―― この映画は《不器用な自分》が一つのテーマだと思います。黒羽さんが自分は不器用だと思うところはどこですか。
全部不器用です。手先も不器用だし、繊細なものも苦手で、人として繊細さがあんまりないと思っています。技術的な繊細さは絶対にないんです。心の繊細さはもしかしたらあるかもしれませんが、それをあえて繊細と思わない為に大雑把でいたい。
だからこそ、子ども心のようなものを持った人になりたいという憧れがあるのかもしれません。繊細かもしれませんね、メンタル弱いし(笑)だって怒られたら直ぐに“この世界向いてないかも”と思っちゃうし(笑)。
―― それでも続けていらっしゃるんですよね。
続けさせてもらっています。