Aug 13, 2022 column

『ロッキーVSドラゴ:ROCKYⅣ』は新時代によみがえったアメリカン・ドリームである

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80年代映画の金字塔『ロッキー4/炎の友情』。本作が監督・脚本・主演を務めたシルベスター・スタローン自身が再構築し、未公開カットを加えたディレクターズ・カット版『ロッキーVSドラゴ:ROCKY Ⅳ』として8月19日に公開される。

スタローンはインタビューで「誰も傷や痛みのない人生を送ることはできない」ということが、ロッキーシリーズのテーマだとしながらも、「ロッキーとは何なのか説明することができない。それがこの作品の良さなのかもしれない」と語る。加えて「人生の教訓を持ち帰ってほしいなんて思わない、メッセージは二の次。純粋に現実逃避してくれればいい」と言い放った。

果たして本作、ただ昔の作品の残念な部分を修正だけなのか?それとも改めて伝えたいメッセージがあるのか?旧バージョンを見直し、2022年に劇場で見る意味をついつい考えてしまう直撃世代の方々よ、スタローン自身によるリベンジマッチを、ぜひ劇場で観戦してはいかがだろうか。

「ロッキー」シリーズは夢の証明

『ロッキー4/炎の友情』(1985年、監督・シルベスター・スタローン)は『トップガン』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』と並んで、1980年代のアイコン的なブロックバスター映画だ。全8作のシリーズ最大のヒット作にして、トホホな映画としても名高い。それが約35年の歳月を経て、装いを新たに『ロッキーVSドラゴ:ROCKYⅣ』(8月19日公開)として帰ってきた。しかも、ダイエットに成功したボクサーのごとく、スリムになり、パンチ力にも磨きをかけてよみがえったのだ。これぞ、アメリカン・ドリームである。

『ロッキーVSドラゴ:ROCKYⅣ』は新時代によみがえったアメリカン・ドリームである

先日、YouTubeのディスカバリーチャンネルで面白いコンテンツを見た。題名は『起業チャレンジ!覆面ビリオネア』という。

大富豪が「今もアメリカン・ドリームが存在すること」を証明するため、正体を隠し、元手100ドルとボロいピックアップトラックを頼りに、時価総額100万ドルのビジネスを立ち上げるというドキュメントだ。最初、主人公は見知らぬ土地で日常生活もままならないが、やがて人々と知り合い、友情を育み、時にケンカ別れもしながら、ビジネスの形を作っていく‥‥。波乱続きの展開に魅せられ、全8話をイッキ見した。

大富豪の目の前に次々と試練が襲いかかるが、不屈の精神で立ち向かい、仲間だけではなく、商売敵をも魅了していく。主人公の人間力と視聴者を離さない構成に感心したが、これは『ロッキー』から続くアメリカン・ドリームのフォーマットを踏襲している。特に、『ロッキー4』の展開が似ている。