80年代を代表するSFコメディーのひとつ、ゴーストバスターズシリーズが、33年の月日を経て帰ってきた。正統派続編といわれる『ゴーストバスターズ/アフターライフ』は、子どものとき、オリジナル版をテレビ放映で観ていたらドハマリすること間違いないし、なんとなく知ってるくらいの認識でも楽しめる、いい意味で古き良き娯楽映画だ。まさに老若男女、世代を超えて愛される本シリーズ。変わらないワクワク感とともに、受け継がれるレガシーの魅力についてお伝えしたい。
誰を呼ぶ?ーーWho you gonna call?
単純に楽しい、面白い、感動する。いきなり、ものすごいアホみたいな感想で申し訳ない。鑑賞後は、爆音でテーマ曲を流しながら、拳を突き上げて大声で歌いたい。いや実際はイヤフォンして口パクぐらいしかできないだろうけど、それぐらい胸アツな作品だ。数十年ぶりに映画の爽快感を久しぶりに感じた。本作『ゴーストバスターズ/アフターライフ』は、金曜ロードショーなんかで『ゴーストバスターズ』を初めて観たときのあのワクワク感を思い出すはずだ。少し前は、クリスマス時期には、決まって『グーニーズ』『チャイルド・プレイ』『グレムリン』あたりが、テレビ放映されて季節を感じたもの。上記の作品同様に80年代映画カルチャーを牽引した名作で、ポップアイコンともなった『ゴーストバスターズ』(1984)、『ゴーストバスターズ2』(1989)から30年後の世界を童心に帰って堪能してほしい。
『ゴーストバスターズ』は、ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス、ビル・マーレイと人気コメディアンたちを主役に、製作期間13カ月とタイトスケジュールにも関わらず、全米興行収入2 . 4億ドルのミラクルヒット。キャッチーな掛け声が印象的な主題歌もヒットチャートを席巻した。もちろん日本でも大ヒット。主題歌はオリコン洋楽シングルチャート6週連続第1位を記録。アパレル・グッズも売れに売れ、ロゴマークがプリントされたトレーナーやTシャツは、今でいうユニクロ並みに巷で溢れていた気がする。さらに人気に乗じて発売したゲームは、ファミコン史に名を刻むクソゲーにもなった。それほど、フィーバーしていたのだ。
そんな映画を手掛けた監督アイヴァン・ライトマンの実の息子、ジェイソン・ライトマンが本作『ゴーストバスターズ/アフターライフ』の監督を担当。彼は6歳のとき「マシュマロマンのかけらを持って帰り、ずっと棚に飾っていたんだ」というように、ボクらと一緒であのワクワク感を体験した子どもで、いわば仲間だ。なんだか小難しい言い訳や理由を述べるのがうまくなったアラフォー以上の大人は特に、だ。だから、2016年にリブートした女性版ゴーストバスターズの話はナシだ。そういう意地悪なことを言わないでほしい。